レッスンがない時間は山内さんと私は「事務所」の中にいます。事務所と書きましたが、そんな立派な空間ではなく、3畳ほどのスペースにノートパソコン2台、プリンター、冷蔵庫、電子レンジ、トースター 炊飯器、小型ヒーター2台、数々のファイル、山内さん手作りの収納可能な椅子(ベッドにもなります!)、山内さん手作りのテーブルがあり、正に「足の踏み場がない」状態です。
これまた山内さん手作りの吊り棚には書類等はもちろんのこと、食べ物なども山積みです。画像は私の「定位置」からの眺めです。狭い空間を活かすために天井ギリギリまで物が置かれています。
ところで吊り棚の底面に絵が描かれているのが見えますでしょうか。なんとこれも山内さんが描きました。
「あんな顔して、山内さんけっこうかわいらしい絵を描くんだな~。」と思われた方いらっしゃるでしょうか。実はこの絵はパクリです😅
カナダ人画家のモード・ルイスさん(1903~1970)の作品の模写です。山内さんがテーブルや吊り棚を作っていた頃、私がたまたま少し前に見たモード・ルイスさんの伝記映画を思い出し、「せっかくテーブルや棚を作るなら、無機質なものはつまらないから絵でも描けば?」と提案しました。モード・ルイスさんが、家にある物はもちろん、壁や窓やドアなどありとあらあゆる「面」をキャンパスにしていたのを見て、思いついたのです。
すっかり乗り気になった山内画伯、営業後も夜遅くまで残って「作品」を仕上げていました。ちなみに山内画伯の絵画に対する情熱は今ではすっかり鎮火されたようです。本人曰く、「やりきった」そうです。
というわけで、狭く汚いながらも楽しい空間である事務所ですが、その事務所で大活躍しているのが画像の電源タップです。
事務所はブレーカーがすぐに落ちます。上述の通り、家電は色々とあるのですが、常時稼働している冷蔵庫とパソコン2台を除くと、2個同時に使うとブレーカーが落ちてしまいます。なので、どちらかが電子レンジを使う際には、ヒーターは止めるといったひと手間が必要になります。
電源タップは事務所の隅っこのちょっと見づらい場所に置いてあります。なんのコードが接続してあるか分かりやすいように、山内さんが接続先を書いていました。性格が出ています。私はこういうことに気づかないタイプなので、山内さんの芸の細かさにゾクゾクします・・・。
と、ここまでどうでも良い話ばかりでしたが、電源タップのような体って理想的だと思うのです!それも普通の電源タップではなく、シャキットの事務所で使っているような個別スイッチ付きの電源タップです。使っていない時はスイッチをオフにすることで、待機電力を抑えることができる電源タップです。
個別スイッチ付き電源タップのような体・・・どんな体をイメージされますか?
私が思い描く「個別スイッチ付き電源タップのような体」は、1つ1つの筋肉を個別に動かすことができる体です。実際には、1つ1つの筋肉を完全に分離させて動かすことは不可能ですが、グループごとに動かすことは可能です。
例えば、パソコンでデータを入力する、携帯をいじる、化粧をするなど、指を使う動作をする時に、無意識のうちに肩に力が入って、肩が上がるということはよくあります。指を動かす筋肉と肩を上げる筋肉は別のグループに属しているにも関わらず、この2グループが同時に働いてしまうのです。こういうことを日常的に行っていると、肩こりの原因になったりします。
トレーニング中も同じです。例えば腹筋運動の時に使うべき筋肉はもちろん腹筋群がメインであり、肩に力を入れる必要はありませんし、足先を力ませる必要もありません。それでも腹筋群以外の部位ががんばってしまうというのはよくあります。これはスイッチをオフにできていない証拠です。
力を入れる、つまりスイッチをオンにすることは割と簡単ですが、必要のないところの力を抜く、スイッチをオフにするというのはなかなか難しいと思います。
そんな時に役立つのが、「どこにどんな形の筋肉がついているかを大まかに知っておく」ことだと思います。全ての筋肉の名前を知る必要などないと思いますが、大きな筋肉やよく使われる筋肉の大体の位置を知っておくと、その筋肉の働きを感じ取りやすくなります。スイッチをオフにすることが難しい場合には、オンになっている筋肉に全神経を集中させることで、不要なところをオフにしやすくなります。
スイッチのオンオフが出来るようになってくると、同じトレーニングをしても疲労具合が変わってきます。電源タップの全てのスイッチをオンにしておくと、その分、待機電力が使われてしまうのと同様に、体のスイッチも無駄にオンの状態が続けば、それだけエネルギーが奪われるからです。
体のスイッチの数は多ければ多いほど良いと思います。そしてそのたくさんあるスイッチを自由自在にオン・オフできる、そんな体を目指してみてください!
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