ソフトSMの鬼門

今日はソフトSMを受けていない方には、要領を得ない話になってしまうかもしれません。ご容赦くださいませ・・・😣

 

先日、ソフトSMを終えられてソファに座って休まれていたF様と少しおしゃべりをしました。F様はそれまでワークアウト第1を定期的に受けられていました。第1を受け始め1,2ヶ月が過ぎて少しずつ運動慣れしてきた頃かと思います。初めてソフトSMを受けられたのですが、その時の表情がまるで「魂を抜かれた」かのようだったのです😅「茫然自失とはこういうことか」とご本人も感じられたそうです。それでも第1同様にソフトSMも継続してくださり、最近では真木の目には「意識が飛んでいる」ようには見えません😅ご本人はいまだにそれなりに辛いそうですが・・・。

 

ソフトSMは「伸びて気持ちいい、スッキリする」と感じられる方がいる一方、体が硬めの方にとっては鬼門レッスンと言えそうです。そんな鬼門レッスンの中の更なる鬼門、それがこの動きかもしれません。

 

レッスンで行う時には手に棒を持っていますが、対角線状に手足をあげるあの動きです。軽々と上げる方がいる一方、必死の形相、鬼の形相、瀕死の状態の方までいらっしゃいます😂この差は一体何によるものなのでしょうか。

 

違いは腕力??ではありません。主に2つの要因が考えられます。1つが胸椎の伸展(胸椎を反らせる)、もう1つが肩甲骨の後傾です。ただし、肩甲骨を後傾させるためには胸椎を伸展させる必要があるので(背中を丸めた状態で肩甲骨の後傾はできないですよね?)、やはりまずは胸椎の伸展、これが大切かと思います。

 

 

大切なのは胸椎の伸展だと書きましたが、「肩甲骨の後傾」の復習をちょこっとだけしたいと思います。

 

1枚目のイラストのように肩甲骨が理想の位置より高い位置にあって、肩に覆いかぶさるようになっているのが肩甲骨の前傾です。猫背の方は普段から肩甲骨が前傾気味です。

 

2枚目のイラストは右肩甲骨を横から見ています。薄ピンクで表されているのが肩甲骨の後傾です。肩甲骨の下の方が前に出る、つまり体の奥に入る感じになります。この「体の奥に入る」時に胸椎は伸展します。逆に胸椎の伸展が起きなければ、肩甲骨の下が十分に体の奥に入ることはできません。胸椎の伸展の重要性はブログで何度か書いていますが、やっぱり大切ですね~。

 

猫背を直したいなら、肩甲骨を後傾させる必要がある。肩甲骨を後傾させるには、胸椎を伸展させる必要がある。つまり猫背を直したいのなら胸椎を伸展させる能力が不可欠というわけなんですね~。

 

ということで胸椎伸展と肩甲骨後傾を促すエクササイズをご紹介します。

 

ブログでエクササイズをご紹介する時の条件の1つとして、「できるだけ道具を必要としない、必要だとしても誰の家にでもあるもので代用できる」ということを心掛けています。

 

なのですが・・・今日のエクササイズは道具を必要とします。ご自宅にあるもので代用はなかなか難しいかも・・・😣

 

フォームローラーを使います。もし猫背を本気で直したいという方でしたら、ご自宅に1本あっても損はないと思います。値段はピンキリですが、安い物でしたらホームセンターとかドンキホーテのような量販店に2000円台で売っているのではないかと思います。ネットにももちろん同価格帯で売られています。ストレッチポール、ヨガポールといった名前で販売されているかもしれません。高い物は1万円を超えますが、個人的には安い物で良いと思います。

 

あとは棒を使います。棒に関してはある程度の長さがあれば何でもOKです。最低でも1m、胸椎や肩周りが硬い方は1.5mくらい必要かもしれません。シャキットにあるような園芸用の軽い棒でも良いですし、少し負荷をかけたいのであれば重さのある棒も良いと思います。

 

まずはフォームローラの上に仰向けに寝ます。安定するように足は広めに開くと良いと思います。

 

この時、腰椎を反らせてはいけません。これ重要です。腰椎はフォームローラーにくっつけておいて下さい。

真ん中が「正常」な背骨だとすると(何が正常かの定義は難しですが・・・)、左(Aさんとします)は腰椎が反り過ぎですし、右(Cさんとします)は腰椎の反りがなさ過ぎです。

 

AさんとCさん、どちらも腰椎の動きは悪い傾向がありますが、体の使い方には大きな違いがあります。

例えば画像のようなバック・エクステンションと呼ばれるエクササイズがあります。バック・エクステンションの時、Cさんはそもそも体を高く起こすことができないという傾向があります。

 

一方のAさんはバック・エクステンションの際に上半身が高く起こせているように見えます。しかし実際のところ、胸椎はあまり動いておらず、腰椎だけが反っているという傾向があります。

 

理想的なバック・エクステンションは腰椎から体を起こす(腰椎の伸展)、これが大切なポイントです。

 

 

話を戻します。フォームローラーに腰椎をつけておかなければいけないのは、腰椎を反らせないようにするためです。ですので、特にAさんタイプの姿勢の方はこのポイントを重視する必要があります。ちなみにCさんタイプは、このポイントはあまり意識しなくても良いと思います。そもそも腰椎の反りがほとんどないので・・・。

 

姿勢を整えたら、棒を手に持ちます。持ち手の幅はまずは広めに持つのが良いと思います。

 

棒をできるだけ床に近づけていきます。この時もAさんタイプの方は腰椎がフォームローラーから離れていかないように注意が必要です。

 

さて、手の甲は床に届くでしょうか?胸椎が伸展(反っている)のは感じられるでしょうか?肩甲骨が後傾して体の奥に入る感じはありますか?

 

硬くなった胸椎がそう簡単に動きだすことはないとは思いますが、毎日続ければ少しずつ動きが出てくると思います。猫背、巻型、骨盤前傾、骨盤後傾、どれか1つでも当てはまるのなら、おすすめのエクササイズです。

 

文:真木