本物のドMかがわかるストレッチ

シャキットのお客様の中には「自称・ドM」が時々いらっしゃいます。でもこのストレッチを試してみなければ、そのドM気質が本物かどうかはわからないかもしれません。

 

ドMかどうかが判明するストレッチ、それが前後開脚(フロント・スプリット)です。

 

前後開脚なんて朝飯前という方は、画像の男性を目標にすると良いかもしれません😅

 

そうではないという方はこれからご紹介する前後開脚ストレッチに挑戦してみて下さい。はっきり言って、真面目にやるとかなり辛いですが、本物のドMにとっては垂涎ものかもしれません😆

 

PNFストレッチって聞いたことありますか?スポーツをされている方でしたら、やったことがあるかもしれません。

 

PNFは日本語にすると「固有受容性神経筋促通法」です。1940年代にハーマン・カバット医師によって開発されました。元々はポリオや多発性硬化症といった筋神経疾患(神経もしくは筋肉の病変によって運動障害をきたす疾患)の治療の一環として考案されたそうです。

 

関節稼働域の改善のために効果的だということで、アメリカの理学療法士の間で人気となり、世界に普及していったそうです。真木も理学療法士の学校に通っていた頃に習いましたが、確かに「即効性」という意味ではナンバーワンではないでしょうか。

 

 

 

ここからの解剖学の話で少々つまらないかと思いますので、ご興味のない方はサラッと流し読みして下さい。

 

筋肉の中には筋紡錘(きんぼうすい)と呼ばれる存在があり、筋肉の長さを感知しています。筋肉が伸び過ぎると、「これ以上伸ばしたら切れちゃうよー!危ないよー!」という警告を出してくれるセンサーみたいなものです。

 

ゴルジ腱器官は腱の中に存在します。働きは筋紡錘と似ており、腱が伸びすぎて切れてしまわないよう抑制する感覚器です。ちなみにイタリア人医師のカミッロ・ゴルジさんによって発見されたため、この名前がついたそうです。

 

筋紡錘やゴルジ腱器官は筋肉や腱を伸びないようにする役割があるわけですから、ストレッチの時にはこの2つの反応を弱めたいですよね。この2つの感知・反応を弱めるというのがPNFストレッチの基本的な理論です。

 

ここからはPNFストレッチが具体的にどのように行われるかを説明します。PNFストレッチは、自分自身で行うのではなく、「誰かにやってもらう」というのが一般的です。

 

具体例としては画像のストレッチが分かりやすいかと思います。ストレッチされている側をAさん、ストレッチしている側をBさんとします。

 

まずBさんがAさんの左脚をAさんの胸に最大限近づけます。この時にAさんの左膝が曲がらないよう、BさんはAさんの左膝をコントロールしています。これはハムストリング(太もも裏側)のストレッチです。

 

続いてAさんとBさんの力勝負です。Aさんは自らの左脚を胸から離す方向に力を入れます。一方のBさんはAさんの左脚が離れていかないよう胸の方向に押し続けます。これでAさんの左ハムストリングが収縮します。(力が入る)

 

10秒ほどの力勝負の後、Aさんは完全にリラックスして力を抜くようにします。そこで再びBさんがAさんの左脚を胸の方へ向かって押すと・・・あ~ら不思議、さっきよりAさんの左脚は胸に近づいているではないですか!というのがPNFストレッチです。

 

ストレッチの合間に「力勝負」つまり「伸ばしたい筋肉の収縮」が入るのがPNFストレッチの醍醐味でございます😄

 

今日ご紹介したいストレッチは前後開脚なので、この「収縮→リラックス→収縮→リラックス」というプロセスをどう前後開脚に適用させるかということになります。

 

嬉しいことに他人様の力添えは必要ありません。必要なのご自身がご自身にどれだけ負荷をかけられるか、ということだけです。

 

画像のように座布団なりクッションなりがあると良いかと思います。また画像では手を置くためにブロックを使っていますが、これも何かで代用できれば、ストレッチの辛さが和らぐかと思います。

 

ではここからどうやって「収縮→リラックス」をするかの説明です。前後開脚では前足のハムストリングと後ろ足の腸腰筋・大腿四頭筋(前もも)当たりが主に伸びます。つまり「収縮」ではその3つの筋肉に力を入れることが大切です。

 

収縮の方法として、前足は踵を、後ろ足は足の甲を床に思いっきり押し付けて、その押し付ける力で体を上方へ持ち上げます。10秒ほどがんばったら、息を吐きながらリラックスです。体が沈んでいきます。収縮→リラックス→収縮→リラックスを5分間にわたって繰り返します。途中、余裕が出てきたら座布団なりを外して下さい。

 

このストレッチでは収縮の際にどれだけ筋肉に力を入れられるかが重要です。もちろん「足がつるほど」はやり過ぎですが、10段階で7くらいの力は出したいものです。さて、骨盤をどこまで落とせるようになるでしょうか。5分間はなかなかの長さですが、ドMの方もそうでない方もぜひ挑戦してみて下さい😄

 

文:真木