知名度低いけど大事

今日は大切なのにイマイチ知名度が低いかわいそうな筋肉をご紹介したいと思います!その名も「腰方形筋(ようほうけいきん)」です。聞いたことありますか?よほどのマニアでなければ耳にするこはないかと思います。英語ではQuadratus Lumborum(クアドレイタス・ランボラム)で、頭文字をとって「QL」と呼ばれます。腰方形筋もクアドレ・・・も長いので、このブログではQLと表記させていただきます~。

 

QLは12番目の肋骨と腰椎を経由して骨盤の上の淵に付いています。この付き方を見たら想像できるかと思いますが、骨盤の位置に大きく影響を与える筋肉です。時々「骨盤が傾いている」と言われるお客様がいらっしゃいますが、もし本当に骨盤が左右どちらかへ傾いているとしたら、十中八九どちらかのQLが硬くなっていると思われます。

 

 

また骨盤が傾いている方だけでなく、ゴルフやテニスといったスイング動作が多いスポーツをされている方もQLの左右バランスが乱れるている可能性があります。同じ方向へばかりひねることが多いからです。

 

QLの強さや柔軟性に左右差があるかもしれないのは、ゴルフやテニスをされる方だけではありません。

こんなこと無意識でしていませんか?肘をついて座ったり、『クイズ100人に聞きました』」の関口宏さんみたいな立ち方をしたり、小さなお子さんを骨盤に乗せて抱っこしたり、足をクロスさせて座ったり。要するに体の片側だけに体重を乗せるような姿勢をとっていませんか?こういった体の半分にだけ荷重するような姿勢を日常的に続けることは、片側のQLががんばって、もう片方は怠けるという状態をつくってしまい、ひいてはQLの左右バランスの乱れにつながっていきます。そしてその習慣は腰痛の原因になることもあります。

 

QLの柔軟性が落ちている可能性がある方が他にもいらっしゃいます。ここでクイズです!イラストの左の女性と右の女性、どちらかのQLは硬くなっている可能性があります。どちらだと思いますか?

 

正解は・・・左の女性です。片方のQLのみが働くと、上半身は横に倒れます。ところが、左右のQLが同時に働くと、腰が反る(腰椎伸展)という動きになるのです。腰椎が反る・・・つまり反り腰、骨盤前傾ですね。

 

ということで、骨盤が前傾している方、前傾気味の方、もしかしたらQLの柔軟性が不足しているかもしれません。

 

QLのストレッチはさまざまあります。例えばワークアウト第1の冒頭で行うイラストのストレッチ。QL以外の部位も伸ばしますが、QLを意識的に伸ばしたいのであれば、骨盤を「押し出す」ことをがんばると良いと思います。なんせQLは骨盤にくっついていますからね。

 

 

 

レッドコードなしでできるQLのストレッチももちろんあります。例えばこんなの。どんなストレッチにも共通して言えることですが、このストレッチに関してもQLを伸ばしたいのであれば、QLが伸びているかどうかを感じ取る必要があります。

 

画像の姿勢になってみると分かると思うのですが、もも裏やら脇の下やら色々な部位が伸びます。その時に、QLの伸びも感じ取れるでしょうか?もし感じ取れないのだとしたら・・・おそらくQLは伸びていません😭

 

ストレッチも筋トレも「正直」に行うことで、本当に効かせたい部位に効かせることができると思います😊

 

文:真木