体の中に存在する化学物質

「化学物質」と聞くと、人工的に作られたもので、なんだかちょっと体に悪そうなイメージありませんか?本来は、元素もしくは元素が結びついたものを科学物質と呼び、人工的なものであろうと、自然のものであろうと、全て化学物質なんだそうです。例えば、サトウキビから取れる砂糖も「化学物質」に当てはまるようです。

 

ところでこれから挙げる6つの化学物質、人工的なものなのかと思いきや、人間の体の中に存在するものがあります。どれだと思いますか?

 

①ホルムアルデヒド

 

シックハウス症候群の原因となる代表的な化学物質です。目がチカチカしたり、鼻水、のどの痛みや咳などを生じさせます。

 

 

 

②アセトン

 

マニキュアを落とすための除光液などに含まれるアセトンは、高い引火性があります。目への刺激、生殖能力や胎児への悪影響、呼吸器への刺激などを起こします。

 

 

 

 

 

 

 

 

③塩酸

 

「危険、何でも溶かす」というイメージがある塩酸は、皮膚にかかると熱傷を起こします。発生した塩化水素ガスを大量に吸い込めば死にも至る怖~い化学物質です。

 

ちなみに画像は塩酸に漬けられた某有名ハンバーガーチェーン店のチーズバーガーです。な、な、なんと3時間半も塩酸に漬けらても完全に分解されなかったそうです・・・。〇ック恐るべし😱

 

④次亜塩素酸

 

コロナになってよく聞くようになった気がする「次亜塩素酸」は、いわゆる漂白剤に含まれる化学物質です。哺乳瓶の消毒剤としても使われ、漂白剤と消毒剤の違いは「濃度」です。

 

 

 

 

 

 

 

⑤過酸化水素

 

強い腐食性を持つ過酸化水素は、高濃度のものが皮膚に付着すると、痛みを伴う白斑が生じるそうです。工業的な利用が大半で、廃水処理や半導体の洗浄などに使われています。審美歯科で歯のホワイトニングにも使われたりするようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

⑥クエン酸

 

クエン酸は柑橘類に豊富に含まれます。食品添加物として加工食品に添加されたり、電気ポットや加湿器の水垢の洗浄にも使われています。

 

ちなみに画像はアラレちゃんに出てくる自称正義の味方のスッパマンです。「梅干し食べてスッパマン」が決め台詞でしたが、真木と同年代くらいの皆様は記憶にあるでしょうか。梅干しもクエン酸が豊富ですね~。

 

 

それでは体内に存在する化学物質はどれなのか、1つずつ確認していきたいと思います😄

 

①ホルムアルデヒド

 

シックハウス症候群の原因になるくらいですから、体内には当然存在しないと思いきや・・・ホルムアルデヒドに暴露されていなくても、体内にはホルムアルデヒドが存在するそうです。アミノ酸や生体異物の代謝の際にホルムアルデヒドはごく当たり前に体内で生成されるのだとか!

 

 ②アセトン

 

 除光液の原料になるアセトンはどうでしょうか。なんとこちらも体内に存在します。体がエネルギーを必要としており、がんばって(?)蓄えてきた脂肪を「今こそ使う時だ!」となった時に、アセトンの生成量が増えるそうです。特に妊婦さんや授乳中のお母さん、小さな子供は体内のアセトン量が自然と上昇するそうです。

 

③塩酸

 

さすがに塩酸はとも思いますが・・・胃酸の成分は塩酸なのだそうです。塩酸でチーズバーガーが分解されないのなら、胃の中でも分解されない・・・??考えると恐ろしくなるので、考えないことにします。

 

④次亜塩素酸

 

「この流れからすると、次亜塩素酸も体内にあるんでしょ?」と思われた方、正解です、あります。体に有害な細菌が侵入してくると、白血球が攻撃してくれます。白血球は酵素を使って活性酸素を作り出し、さらにその活性酸素から作られる次亜塩素酸を使って、細菌やウイルスを攻撃するそうです。

 

⑤過酸化水素、⑥クエン酸

 

めんどうなのでまとめていっちゃいます。もちろんあります。過酸化水素はエネルギー代謝の際に細胞内で発生するそうです。クエン酸は「好気的代謝に関する最も重要な生化学反応回路」であるクエン酸回路の構成成分だそうです。意味が全く分かりませんが、とにかくあるそうです。

 

以上6つの化学物質をご紹介しましたが、他にも「怪しげ」な化学物質は体内にいろいろと存在しているようです。そんな化学物質を巧みに利用している人体って高性能ですね!「この体は、ちょっとのことでは壊れたり、へたったりしないんだ!」と自信を持って生きていきたいものです。

 

文:真木