2人に1人

前回のブログで結石になる可能性は10人に1人と書きましたが、日本人にとってもっと身近な病気(もしかしたら最も身近な病気?)は「がん」かもしれません。女性は一生涯のうち何らかのがんに罹る確率は2人に1人、男性は更にその確率が上がります。

 

日本は「先進国の中で唯一、がんの患者が増えている」らしいのですが、下の画像を見ると、罹患率は世界トップクラスではないようです。

 

 

 

 

赤が濃いほど人口当たりの罹患率が高くなります。画像は2016年のデータを基にしたものですが、2021年の調査でも、世界ワースト1位がオーストラリア、ワースト2位がニュージーランドで、2016年と変化はないようです。2021年のデータによれば、ワースト10位に入るのは全て欧米諸国でした。ちなみにアジアでは14位に韓国、日本は想像よりも下の方の43位でした。とは言え、アジアの中では上位に入ってしまっているのが現状です。

 

今日は昨日見た「中東はなぜがんが少ないのか」という動画の内容をご紹介したいと思います。確かに上の地図を見ると中東の国々は日本より2~3段階も色が薄いですね。

 

 

中東は日本人にはあまり馴染みがないというか、正直、私なんかは中東の国々の位置関係すらよくわかりませんし、どちらかというと怖いイメージが・・・

 

そんな私の無知はさておき、動画の配信者はアメリカ人です。中東と言ってもいろんな国がありますので、「中東」として十把一絡げにして話すのもどうかとは思うのですが、参考になる部分はあるかと思います。

 

 

動画配信者のアメリカ人が不思議に思っているのは、「中東は砂糖の消費量が非常に多いのに、なぜがんが少ないのか」という点です。

 

あるデータによれば中東の人の1日の砂糖消費量は85グラムで、これは日本人の平均の70gより15gも多いということになります。

 

そう言えば・・・シドニーには中東の国からの移民がとても多かったのですが(もう20年以上前の話ですが)、看板がアラビア語で書かれたスイーツ屋さんを見かけることがありました。お客さんは中東出身らしき人が多く、画像のようなスイーツがい~っぱい並んでいました。外から見て美味しそうだな~と思いつつ、買いに入る勇気はありませんでしたが・・・。中東の方は見た目に反して(ごめんなさい)、甘党が多いようです。

 

 

動画配信者が考える「中東でがんが少ない理由」は4つあります。1つ目はアルコールです。多くのイスラム教国では飲酒は禁止であり、当然、醸造や販売も禁止です。アルコールを飲む習慣がないことが要因の1つではないか、とのことでした。

 

そして2つ目がタバコです。イスラム教国でも喫煙自体は禁止されていませんが、喫煙率は軒並み低く、特に女性の喫煙率ば非常に低いそうです。

 

 

3つ目の要因として、中東の国々で食べられる料理に秘密があるのではないかと推測しています。その秘密が香辛料です。

 

例えば、サウジアラビアの料理では「バハラット」というサウジアラビア特有のミックス・スパイスがよく使われるそうです。何がミックスされているかと言うと・・・黒コショウ、コリアンダー、シナモン、クローブ、クミン、カルダモン、ナツメグ、パプリカ、ガラムマサラ、乾燥ライム、だそうです。すごい!日本でこれだけの香辛料を使うことはなかなかないですよね。

 

料理だけではありません。スイーツやコーヒーにはカルダモン、砂糖入りお湯にはミントとサフランを加えたりするそうです。抗酸化物質の宝庫である香辛料を「なんにでもかんにでも」入れちゃうこの文化が、中東の人たちをがんから守っているのかもしれません。

 

 

そして4つ目がラマダン(ラマダーン)です。

 

ラマダンを「断食」と思っている方も多いかと思いますが(私自身もそうでした)、ラマダンはヒジュラ暦の月の名前で、9月を意味するそうです。

 

預言者ムハンマド(モハメッド)が啓示を受けた9月がラマダンとして「聖なる月」となったそうです。ちなみに、我々日本人にはイスラム教というのはよく分からないかと思いますが、イスラム教の唯一神がアッラーで、預言者というのは神(アッラー)の言葉を伝える人間のことを指すので、ムハンマドは神様ではありません。

 

キリスト教でもイエスは「天にまします我らの父」と言っていますので、イエスはムハンマド同様に神様の言葉を伝える「預言者」の立場であり、キリスト教における「主」はイスラム教における「アッラー」と同じなのではないかと思っているのですが、キリスト教徒の中には「イエスが主である」とする考え方もあるようで、どうしてそのような解釈になるのかを詳しい方がいらっしゃたら教えて欲しいです・・・

 

と、話がそれてしまいました。イスラム教徒はラマダンの月には一切の飲食を断ちます。と言っても、1カ月丸まる飲食を断ったら死んでしまいますので、飲食をしないのは日の出から日没まで、と決まっています。妊婦さんや病気のある方、小さな子供などは免除されるそうです。日の出から日没なので、時間としてはそれほど長くはないですが、水を飲むこともできないというのは厳しいですね。

 

真木が推奨するような減量のため・健康のための断食とは当然意味合いも異なります。空腹を経験することで、飢えた人に対する共感を育む、家族・親戚や友人らと共に我慢することで連携を強めるなどの意味合いがあるそうです。また、ラマダンの月には多くの寄付・布施が行われるそうです。飲食のみならず、喧嘩や悪口を慎み、性欲を断ち、自身を清めてアッラーへの信仰心を強める、ということが重要視されているようです。

 

 

いかがでしょうか。この4つ要素ががんを予防するということを立証したわけではありませんが、健康に良さそうなことは確実です。時々でも真似してみると良いかもしれませんね😄

 

文:真木