ヒトのお尻が大きなわけ

日本ではどちらかと言うと小尻が好かれるかと思いますが、外人さんはとにかくお尻は大きけりゃ大きいほど良いと思っているようで、YouTubeにも「お尻を大きくするためのエクササイズ」が溢れています。(再生回数もスゴイ!)

 

黄色人種はそもそもの骨盤幅が狭いですし、白人や黒人に比べると骨盤が後傾しているので、鍛えたところで外人さんほどの「大尻」になることはないと思いますが、そんな黄色人種であっても、我々「ヒト」のお尻は大きいのです。

 

 

画像を見ると、「いやいや、ヒトより馬とか象のお尻の方が大きいよ!」と思いますが、実はあれお尻ではないんです。

 

 

こちらのイラストはお馬様の「お尻」です。ちなみに我々人間の「お尻」の代表的な筋肉は大殿筋(だいでんきん)です。

 

我々が馬の「お尻」だと思っている、あのプリっとした部分、あそこは大殿筋ではなくハムストリングスなのです。ハムストリングスは人間にもありますが、どこだか分かりますか?もも裏です。つまり馬もあのプリっとした「お尻もどき」は、実は「もも裏」なんです。ちなみにお馬様の大殿筋は見つけることができませんでした。もしかしてない??詳しい方、教えて下さい。

 

 

ではなぜ神様はヒトに大きなお尻を与えたのか・・・大きい方がクッション性があって長時間座っていられるから?尻もちついても大丈夫なように?尻相撲で盛り上がるため?もちろん全部違います。

 

ヒトが大きなお尻を持つわけは・・・

 

 

 

 

 

 

 

立つため!上半身をしっかりとお尻に乗せ、真っ直ぐに立つためです。

 

大殿筋の最も大切な役割に「股関節の伸展」というのがあります。イラストのように足を後方へ持っていくのが股関節伸展です。

 

真っ直ぐ立っている時は「股関節伸展0°」と表現され、イラストの右側が「股関節伸展15°」くらいです。(正確には測定しないとわかりません)

 

 

 

 

 

 

股関節伸展と真逆の動き、足を前方へ持っていく動きを股関節屈曲と呼びます。

 

 

ここでクイズです😊上記のアニマルの皆さんの股関節は伸展でしょうか?屈曲でしょうか?正解は、全員もれなく「股関節屈曲」です。四足動物というのは、股関節が常に屈曲した状態にあります。(人間も四つん這いの時は、股関節屈曲です。)

 

 

例えば、こちらのゴリラ氏。しっかり立っているので「股関節伸展」しているように見えなくもないですが、骨盤が後方に引かさって、上半身が骨盤に乗っていません。これはヒトの立ち方、つまり股関節伸展0°の立ち方とは違い、実は股関節は屈曲している状態です。

 

なぜ動物は股関節伸展0°で立たないのか、もしくは立てないのか。それは大殿筋が発達していないからです。股関節を伸展させる大殿筋が小さい(もしくはない?)からです。

 

では、最後にもう少しでクリスマスということで、「クリスマスの動き」なるものをご紹介します。もちろんお尻も使います。せっかく我々ヒトだけに与えられた大殿筋を使わないのはもったいないですからね😊

 

 

 

ご用意いただくのは、こんな感じの大き目のクリスマスツリー・・・というのはもちろん冗談で、何も必要ありません。

こんな姿勢でスタートです。クリスマスツリーにひれ伏す感じです。

上半身を前方へ伸ばしていき、ツリーの下をのぞき込込みます😊「プレゼントないかな?!」といった感じに。

 

 

 

 

 

 

 

お尻で上半身を後方へ引っ張っていくようにして・・・ここ、なかなかキツイです。特に女性はきつく感じると思います。胸を床に近づけたままお尻を引き上げていきます。

 

最初の姿勢に戻り、ツリーにひれ伏す😄これだけです。

 

例のごとく、動画を下記に貼りますので、動きの確認はそちらをご覧下さい。30秒過ぎあたりから動きが始まります。

 

クリスマスへのこじつけがなかなかですが、動きとしては面白いと思います😊

 

文:真木