コラーゲンの選び方

少し前にコラーゲンのことを書きました。「どこのコラーゲンを飲んでいるのか」という質問を頂きましたので、今回はコラーゲンの選び方について書きたいと思います。とは言え、私自身がコラーゲンど素人ですので、詳しい方の話を横流しします😄

 

 

コラーゲンはタンパク質のひとつですが、さまざまな種類があり、現時点で28の型に分類されています。

 

I型コラーゲンが最も多く存在するコラーゲンです。骨に大量に含まれ、骨に弾力性を持たせる働きがあります。また、皮膚の真皮にも多く、皮膚の強さを生み出す働きがあります。

 

II型コラーゲンは関節軟骨や眼球の角膜、硝子体などに含まれます。

 

III型はI型と共存する場合が多く、真皮や大動脈に多くあります。傷の治癒の初期段階で増殖し、やがてI型コラーゲンに置き換わることで、傷が治ると言われています。

 

 

IV型は基底膜の主成分です。基底膜は皮膚の表皮と真皮をつなぎとめる役割をします。

 

V型は主に血管、胎盤に含まれます。

 

V型まで書きましたが、この後もVI型、VII型・・・と続いていきます。まずは、コラーゲンとひと言で言っても、存在する体の部位によって型が違うのだということを頭の片隅に入れておいて下さい。

 

次にコラーゲンペプチドについてです。前回のコラーゲンに関するブログで、「コラーゲンペプチドを飲み始めた」と書きましたが、コラーゲンとコラーゲンペプチドの違いについては説明しませんでした。

 

 コラーゲンは図のようならせん構造になっており、高温で壊れます。コラーゲンの立体構造が変性したのがゼラチンです。「コラーゲン配合」と表記されている化粧品や補助食品などはゼラチンが原料になっているものもあります。

 

コラーゲンペプチド(コラーゲンぺプタイド)はコラーゲンを酵素処理で分解し、低分子化したものです。コラーゲンペプチドを口から摂取した場合は、体内でアミノ酸に分解しやすいため、吸収性が高くなります。

 

「吸収性が高い」というのが重要なポイントになります。コラーゲンを摂るなら「コラーゲンペプチド」を選ぶのがベストのようです。ちなみに「加水分解コラーゲン」と記載されている場合もありますが、コラーゲンペプチドと加水分解コラーゲンは同義語です。

 

 

では具体的にどのメーカーのコラーゲンが良いのか、という話です。参考にしたのはニュージーランド在住のブラッド・スタンフィールド医師の動画です。この手の動画はたくさんあったのですが、スタンフィールド医師はメタアナリシス(複数の研究データをもとに分析)の結果をもとに話されていたので、こちらをご紹介します。

 

前半はコラーゲンペプチドは本当に効果があるのかという話でした。詳細は省きますが、コラーゲンペプチドは皮膚、関節、血管の健康を保つために効果的とする論文がたくさんあるということです。続いて、選び方です。1つ目のポイントとして外せないのが、「ゼラチンではなく、コラーゲンペプチドである」ということです。

 

 

これからコラーゲンを摂ってみようという方は、是非、原材料名の箇所をじっくり見てみて下さい。画像の製品は、「フィッシュコラーゲンペプチド(ゼラチンを含む)」となっていますね。ゼラチンは含まないで欲しいです。繰り返しになりますが、吸収性が大事です。コラーゲンペプチドだけのものを選ぶほうが賢明です。

 

2つ目のポイントは、「余計なものが加わえられていないか」です。甘味料も香料も不要です。「クリーンなものを」とスタンフィールド医師は言っていました。

 

3つ目が「第三者機関によって検査をされているか」、4つ目が「何由来のコラーゲンペプチドであるか」、そして5つ目が「原料となる動物がどのように飼育されているか」です。

 

 

では、ここからは動画の中で、実際に挙げられていた製品をご紹介していきます。スタンフィールド医師が調べた多くの製品の中から、コラーゲンペプチド以外の物が加えられた商品を除外すると、6つの製品が残ったそうです。(6つのうち、日本で購入可能な5製品を記載します。)

 

1つ目は「ネオセル」の「スーパーコラーゲンぺプタイズ」です。こちらは第三者機関による検査の表示がないため、スタンフィールド医師はおすすめしていませんでした。

 

 

2つ目は「スポーツリサーチ」の「コラーゲンぺプタイズ」です。こちらは第三者機関による検査はなされているものの、原料となっている動物の飼育方法に関する情報がホームページ等に記載されていない、とのことでした。

3つ目は「オーゲイン」の「コラーゲンぺプタイズ」です。こちらも2つ目のスポーツリサーチの製品と同様に、動物の飼育方法に関する情報を見つけることができなかったようです。

 

 

4つ目は「バイタル・プロテインズ」の「コラーゲンぺプタイズ」です。こちらは5つのポイントをクリアしています。ホームページに牛1頭あたり2.67エーカーの広さが確保された場所で飼育されていると記載がありました。グラスフェッドの牛、つまり牧草で育った牛を使っています。

5つ目が「エンシェント・ニュートリション」の「マルチコラーゲンプロテイン」です。この製品も5つのポイントをクリアしています。そして、この製品と他の製品の違いは、Ⅰ型からV型までの5種のコラーゲンが含まれているという点です。最初の方にコラーゲンにはさまざまな型があるということを書きました。「エンシェント・ニュートリション」以外の4製品はI型とIII型です。

 

I~V型まで網羅しているのだから、この製品が一押しかと思いきや、「どのみち体内で更に小さい分子に分解されるため、型にこだわる必要があるかどうかは不明」とのことでした。

 

 

スタンフィールド医師の動画では「フィッシュコラーゲン(マリンコラーゲン)」に関する説明はありませんでした。画像は「バイタルプロテインズ」の「マリンコラーゲン」です。牛を原料とするコラーゲンはI型とIII型であるのに対し、魚を原料とするコラーゲンはⅠ型です。それが結果として何か違いを生むかと言うと、色々と調べてみたのですが、正直よくわかりませんでした。宗教的な理由等で「牛は困る」というケースもあるようですが、そうでなければ、牛の方が良い、魚の方が良い、と断定するのは難しいように思います。スタンフィールド医師が言うように、体内で更に分解されるためⅠ型だろうがIII型だろうがあまり関係がないのかもしれません。

 

サプリメントを選ぶ時などもそうかもしれませんが、「ゆずれないポイント」を絞ると選択肢を狭められるのかな~という感じがしました。私は今は「タマチャンショップ」の「こなゆきマリンコラーゲン」を飲んでいますが、次は「バイタルプロテインズ」の「コラーゲンぺプタイズ」を試してみようかなと考えています。

 

文:真木