65度以下なら・・・

上の3人の方々、ある共通点があるのですが分かりますか?全員外人であるとか、左を向いているとかではありません。姿勢で共通している点です。ヒントは〇〇バン〇ケイ・・・「耳にタコ」ワードだと思いますが・・・

 

 

骨盤後傾です!「はいはいはいはい、しつこいな~」と思われたでしょうか。

 

しつこいついでに、もう1つクイズです!骨盤後傾の方が共通して硬いと考えられる筋肉は何でしょうか?

 

正解はハム!正式名称ハムストリング(ハムストリングス)、裏ももの筋肉です。

 

立っている時に骨盤が後傾している場合はもちろんのこと、長座位(足を前方に伸ばして床に座る)で骨盤を真っ直ぐにできない、スクワットでお尻を落としていったら背骨が丸まってしまう、そんな場合もハムストリングが硬い可能性大です。

 

ご自身のハムストリングが硬いかどうかを簡単に判別する方法があります。それがこれ↓

床に仰向けになって、膝を伸ばした状態で片足をあげます。押してくれる方がいるなら押してもらって下さい。膝が曲がってしまったらアウトです。あげた足と床がつくる角度が65度に届かないのなら、ハムストリングはかなり硬いと言えます。

 

硬いのなら伸ばす必要があります。ということで、ハムストリングのストレッチ、どんなのがあるかな~とネットで検索してみると、こんなのが出てきました↓

 

いわゆる「前屈」です。説明文には「背中が丸くならないように気をつけましょう」と書かれていますが、絵はしっかり丸まっています(笑)

 

上記の仰向け・足上げチェックで65度以下の方が、前屈でハムストリングを伸ばそうとすると、どんなことが起こるかと言うと・・・

腰椎が燃えてます😱上下の腰椎の間の椎間板もギュー!っと潰されてしまっています😱😱

 

ハムストリングの柔軟性が足りない方が、せっかく柔軟性を上げようと前屈をしても、「百害あって一利なし」になってしまうかもしれないのです😭ハムストリングは伸ばすことができないのか・・・あきらめるしかないのか・・・もちろん、そんなことはありません。他にも良い方法は色々とあります😄

 

 

例えば、こんな方法です。足を乗せる台の高さは、特に決まりはありませんが、高いほど難しくなります。

 

膝が曲がってしまう場合には、画像の男性のように、上から膝を押すと良いと思います。このストレッチをする時には、膝を曲げないということ以外にも大切なポイントがあります。

 

1つはつま先です。つま先を天井へ向けます。余裕があるなら、ご自身の方へつま先を反らせると、よりハムストリングスが伸びます。

 

 

2つ目のポイントは、「上体を深く倒す必要はない」ということです。上記の写真の青い短パンの男性もそれほど倒れていないですよね?あれでいいのです😊

 

ハムストリングが硬い方が上体を深く倒そうとすると、間違いなく上の1枚目の骨格模型のように背骨が丸まります。そして骨盤は「後傾したまま」です。「骨盤が後傾しているから、ハムストリングが硬くなる」のか、「ハムストリングが硬くなっているから、骨盤が後傾する」のか、それは卵が先か鶏が先かのように結論は出ないと思いますが、要はハムストリングの硬さと骨盤後傾は大体がセットなのです。なので、骨盤を後傾させたままでハムストリングを伸ばすことはできないのです。上体を倒すことより、骨盤を前傾させていくことに集中します。つまり2枚目の骨格模型のように骨盤を前方へ倒していくことが何より大事というわけです。骨盤を前傾させる方法がよく分からないという方は・・・

 

 

これです!みぞおちの辺りからビームを出して下さい😄

ウルトラマンAのタイマービームをイメージして、そのビームを真下に向けないに気をつけながら、上体を倒していきます。

 

骨盤が後傾したまま上体を倒すと、ビームはすぐに真下を向くはずです。ハムストリングのストレッチの時には、この「ビームの法則」を忘れないで下さい😊

 

ちなみに・・・普段の姿勢が骨盤前傾気味の方はどうでしょうか?骨盤前傾の方のハムストリングというのは、大抵の場合、伸びて弱くなっています。元々伸びているハムストリングを更に伸ばすと、骨盤前傾が助長されてしまう可能性もあります。骨盤前傾気味の方はハムストリングを伸ばすことよりも大腿四頭筋(前もも)や腸腰筋(足の付け根)を伸ばし、ハムストリングはストレッチではなく鍛える方に重点を置くべきです。

 

文:真木