やめて!バナナ立ち

こちら「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」です。大腿直筋(だいたいちょっきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、中間広筋(ちゅうかんこうきん)という4つの筋肉で構成されています。ちなみに、画像では3つの筋肉が集まっているように見えますが、真ん中にある大腿直筋の後ろに中間広筋が隠れています。

 

人体の中で最も大きく、最も強い筋肉です。トレーニングやスポーツ中はもちろん、日常生活のありとあらゆる場面で働く、とても重要な筋肉です。

 

なのですが・・・真木がレッスン中にやたらと「前もも(大腿四頭筋)で頑張りすぎないように」ということを言うので、この筋肉を「やたらとでしゃばる憎き筋肉」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。そんなことはないですよ!大腿四頭筋はものすご~く大切な筋肉です。確かに、少々でしゃばりなところもありますが、それは大腿四頭筋が悪いのではなく、働くべき筋肉がきちんと働かないことが原因なのです。大腿四頭筋がでしゃばりと言うよりは、他が怠けものなのです。大腿四頭筋は「でしゃばらされている」だけなんです。こんな働きづめのかわいそうな大腿四頭筋、休ませてあげたいと思いませんか?

 

 

立っている時に、脚がこんな風になっていませんか?横から見た時に、バナナのような緩やかなカーブを描いていませんか?

 

もし、こんな風に立っていたら・・・う”ぁぁぁぁぁ!大腿四頭筋がかわいそうですぅぅぅぅ😭

 

なぜかわいそうかって?実際にやってみて下さい。膝をできるだけ後ろに引いて立ってみて下さい。大腿四頭筋に力入りますよね?ただ立っている時にまで、大腿四頭筋を働かせるなんて・・・鬼の所業です😭

 

 

 

大腿四頭筋の役割の1つに「膝を伸ばす(膝の伸展)」があります。絵のように椅子に座って膝を伸ばす時などです。もちろん立っている時も同様に、膝を伸ばそうとすると大腿四頭筋が働きます。

 

上のバナナのような立ち方は、膝を「これ以上行かないところまで」伸ばしている状態です。(膝のロックと言います。)膝を伸ばしている以上、大腿四頭筋は働かざるをえないというわけです。関節が柔らかい女性は、この立ち方をする方が珍しくありません。

「バナナ立ち」をしている時(真木が勝手につけたので、正式名称ではありません・・・)、大腿四頭筋以外にも、がんばっちゃう筋肉があります。それがふくらはぎの筋肉です。

 

女性は「太ももやふくらはぎをほっそりさせたい」と願われる方も多いかと思いますが、このバナナ立ちはその2か所を同時に張らせてしまう、「女性の敵」のような立ち方なのです。

 

 

 

では、バナナ立ちをやめるにはどうしたら良いのでしょうか?答えは簡単です。膝を後ろに引きすぎるのをやめ、膝を緩めればよいのです。バナナ立ちがクセになっているのなら、軽~く膝を曲げることを習慣にしてみると良いと思います。

 

 

普段の立ち姿勢でバナナ立ちをやめることも大切ですが、トレーニング中に膝をロックさせないということも重要です。

 

特に片足立ちで行うトレーニングでは、膝をロックさせて大腿四頭筋とふくらはぎで頑張れると、バランスを取りやすいので、無意識で膝をロックしている方も多いかと思います。でもそれでは本来使いたい中殿筋などが十分に働きません。

 

是非、トレーニング中はバナナ立ちを封印し、軽く膝を曲げた状態でバランスを取れるかに挑戦してみて下さい。

 

文:真木

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コメント: 2
  • #1

    西谷 (土曜日, 12 6月 2021)

    チンパンジー尻で軽くショックを受けたワタクシ…トドメの記事が続いております( 笑 )いつも胸よりお腹が出ている体型が自慢?なんですが、つまりそういう立ち方をしているということ。チンパンジーが身についてしまってました。最近は骨盤前傾気味に腰引いて歩いているんですけど、それもよくないですかね?

    片足立ちは膝裏伸ばしたくてバナナになります。膝緩めてしまうとますます膝裏が縮こまる気がするのですが、どうなのでしょうか?

  • #2

    シャキット真木 (土曜日, 12 6月 2021 14:47)

    トドメを刺してスミマセン(^^;

    「骨盤前傾気味で歩く」が良いかどうか・・・これはその方によるかな~と思います。西谷さんの場合は、意識しない時の姿勢が後傾気味なので、前傾気味にすることで、骨盤中間位になると思うので、悪くないと思います。やり過ぎはNGですが。骨盤後傾位の方は、肩甲骨が外転している(背骨から離れている)ケースが多いので、骨盤を起こすとともに、肩甲骨を少し内転させる(背骨に寄せる)ことを同時に意識してみると良いと思います。こちらも寄せすぎはNGです。

    「膝裏を伸ばすためにバナナ」に関しては、私はあまり良いとは思いません。膝裏が伸びないというのは、もも裏の筋肉であるハムストリングスが硬いケースが多いのですが、バナナにしたところで、膝の関節に負担がかかるだけで、ハムストリングスは伸びません。膝を緩めるということは、膝裏周辺の筋肉にはさほど力が入っていないので(立っている以上、多少の力は入りますが)、それによって筋肉が固まるということもないので、心配ありません。