重力を最大限に活用

私と同年代くらいの方はもしかしたら覚えている方もいらっしゃるかもしれないのですが、小学生の頃に大人気だった「ドラゴンボール」で、とても記憶に残っているエピソードがあります。それはナメック星に向かう孫悟空が宇宙船の中でトレーニングをするのですが、重力を100倍(10倍という説もあり)にした状態でトレーニングするのです。強い重力に引っ張られて歩くのもやっとになる悟空を見て、「重力ってすごい!」と思ったものです。

 

悟空は5日間の修行で100倍の重力下でも自由自在に動けるようになります。単純に筋力が100倍になったということなのかどうかは私にはわかりませんが。ちなみに現実的な話をすると、重力が100倍になると体重50キロの人は5トンになり、重力が10倍で血液が循環しなくなり、人は失神するのだとか・・・😱

 

 

孫悟空と逆の状況にいるのが宇宙に長期滞在する宇宙飛行士です。国際宇宙ステーションに滞在中は1週間に6回、1回約2時間半のトレーニングをするそうなんですが、それでも無重力下では半年で筋力が10~20%も低下するそうです。帰還直後に宇宙飛行士が抱えられて車椅子などに座るのは、自力での歩行が難しくなっているからで、地球に帰還後にはリハビリをするそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは中部大学工学部ロボット理工学科の「過重力付加装置」です。同大学によると「(ドラゴンボールの)重力室の効果を再現した」とか!

 

実験は100倍の重力ではなく(当然ながら)、2倍の重力下で行われたそうです。と言っても、孫悟空のように腕立て伏せや腹筋運動をしたわけではなく、タッチパネル上の赤い円を正確に指差す訓練をしたそうです。通常の重力下では正確な位置を示すまでに約60回かかったものが、2倍の重力下では約20回まで短縮したそうです。素人が聞いてもよくわからない実験内容&実験結果ですが、この結果から「新たな運動能力を身につけるための効率的な練習環境を整える参考になる」そうです。将来的にはアスリートのトレーニングへの応用も期待されており、もしかしたら孫悟空とまではいかないまでも、今の人類をはるかに凌駕する身体能力を持つアスリートが誕生するかもしれません・・・😆

 

 

シャキットには重力室はありませんが、トレーニングの時のちょっとした心がけで、重力を最大限に利用することは可能です。

 

例えばワークアウト第1のスクワットで考えてみたいと思います。8秒でお尻を落とし、8秒で上がります。この動きで重力を活用するために心がけることは何でしょうか?それは上がる時のスピードです。落とす時は重力に逆らっていませんよね?なので多くの方が8秒しっかり使って落とせています。ところが、上がる時は腰を下に引っ張る重力に逆らって上がっていかなければいけません。そうなると勢いでスッと立ち上がると楽で、8秒しっかり使うと辛くなります。レッスン中に「上がるのをゆっくり頑張ってください」というのは重力を活用するためなんです。重力を活用するというのは、言い換えれば、「重力に抗う(あらがう)」ということでもあります。第1のスクワットはスッと立たないで、ジワ~っと上がって、重力に引っ張れれている感じを味わって下さい😄 

 

 

 

ほとんどの動きで重力を意識することができるはずです。膝を上げる動きでは「重力に抗って」膝を高く上げる、腹筋系の動きでは「重力に抗って」ゆっくりと起きる、プランクでは「重力に抗って」骨盤を高い位置で上げ続ける、うつ伏せで上半身を起こす動きでは「重力に抗って」起こした上半身をゆっくり下げていく、といった具合に。

 

せっかく地球には重力があるので、使わないのはもったいないです。地球が応援してくれている!と思って、重力を存分に活用していただければと思います😄

 

文:真木