前鋸筋

 

今日のブログのタイトル読めましたか?

 

前鋸筋(ぜんきょきん)はあまり聞いたことがないと思いますが、「ボクサー筋」とも呼ばれ、ストレートパンチの時に働く筋肉です。

 

「鋸」は訓読みで「のこぎり」、画像を見ていただけるとわかると思いますが、のこぎりの刃のようにギザギザした形の筋肉です。肩甲骨と肋骨にくっついています。

 

 

 

ボクシングや空手といった格闘技以外でも、野球、バレーボール、バトミントンなどなど、肩回りを使うスポーツをされる方にとっては重要な筋肉です。また前鋸筋は比較的大きなインナーマッスルであり、筋肥大しづらい(かなり鍛えても盛りっとならない)筋肉のため、鍛えると体の側面の引き締めに効果的です。脇の下あたりのぜい肉、ブラジャーからはみ出るはみ肉が気になる女性は是非とも鍛えたい筋肉の1つです。ということで、前鋸筋の強化メニューを2つご紹介します。

 

 

パーソナルトレーナーであるJeremy Ethierさんの動画からの抜粋です。1つ目は「プッシュアップ・プラス」という動きです。いわゆる「腕立て」とは違い、肘の曲げ伸ばしは行いません。その代わり、肩甲骨の内転・外転を行います。

 

 

 

肩甲骨内転は肩甲骨を背骨に寄せる動きです。反対に外転は肩甲骨を背骨から離す動きです。

 

プッシュアッププラスでは特に肩甲骨外転をがんばります。というのも、前鋸筋は肩甲骨を外転させる時に働く筋肉だからです。

 

ジェレミーさんの画像の黄緑色の矢印で表されているように、手の平で床を押し、背中を極限まで天井に近づけるイメージで丸めます。肩甲骨が背骨から離れていくのを感じ取ってください。

 

 

 

プッシュアッププラスを行う時には、指を少し外側に向けた状態で行うと、より前鋸筋が働きやすくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

2つ目は「壁スライド」」です。画像のようにフォームローラーがあるとなお良いとは思いますが、なくても大丈夫です。

 

フォームローラーを目線の高さくらいで押さえます。手は肩幅、もしくは肩幅よりわずかにひらいて下さい。手を最大限のところまで上げていきます。

 

 

この動きで大切なのは、手をただ上に上げるのではなく、肩甲骨を外転させた状態で行うということです。2枚目の画像のように背中の上の方が少し丸まる姿勢で行います。手の高さが上がるほど、前鋸筋が強く働きますので、できるだけ高く上げていきます。

 

 

 

肩をすぼめないように気を付けてください。肩をすぼめてしまうと、前鋸筋よりも僧帽筋上部(首から肩にかけての筋肉)が働いてしまいます。

 

フォームローラーを使う場合は、壁と体の距離が離れると強度が増します。慣れてきたら、徐々に後ろに下がってみてください。

 

 

 

文:真木 

 

↓引用動画