虹を食べよう

今日は「虹を食べよう」というテーマで書きたいと思います。と言っても、画像のような着色料をたっぷり使っていそうな毒々しい「人工的な虹」ではありません。我々が食べるべき虹はこちら👇

今日は野菜や果物のファイトケミカルの違いを、色という視点からみていきたいと思います~😊ファイトケミカルは植物が紫外線や有害物質、害虫などから自らの身を守るために作り出す色素、香り、辛み成分などのことを指します。有名どころはアントシアニン、リコピン、カテキンなどです。ご存知の情報も多いかとは思いますが、復習の意味を込めて読んでいただけたら幸いです。

 

1.紫~青

 

茄子、プラム、紫人参、紫芋、ブルーベリーなど紫色の植物に含まれるファイトケミカルの主役はもちろんアントシアニンです。アントシアニンは血流を促進することで目の毛様体筋の緊張をほぐしたり、眼精疲労を緩和させたり、老眼・白内障や加齢黄斑変性等の予防に効果的です。

実はアントシアニンは6種類あるそうです。それぞれの名前を知りたいという奇特な方は画像をご参照下さい。打つのが面倒なので省きます😅

 

同じアントシアニンを含む植物でも青みが強いものと赤みが強いものがありますが、この違いはどのアントシアニンを多く含むかによるものです。例えば「ブルーベリー」という名の通り、ブルーベリーは青みが強いでが、これはデルフィニジンが多いからだそうです。ちなみにデルフィニジンには悪性腫瘍の増殖を抑える効果があるとする報告があるようです。

2.緑

 

緑の植物に含まれるファイトケミカルの勝者はやはりクロロフィルです。クロロフィルという名前は有名ですし、クロロフィル含有の健康食品等はさまざまあると思います。さぞかし健康に良いのだろうと思いきや、クロロフィルの効果を人体で検証したという研究はあまりないそうです。動物実験はたくさんあるようで、例えばラットでは膵臓癌が良くなったり、傷口の治りが良くなったという報告があるそうです。人体にどのような利点があるかは、まだまだデータ不足ではあるようですが、少なくともニキビの改善には良いようです😊クロロフィルが多いのは、セロリ、ブロッコリースプラウト、ほうれん草、ケールなどです。

 

 

3.黄色

 

黄色の植物に多いのはルテインです。アントシアニン同様に目に良いとされるルテインですが、両者の違いは大まかに言うと、アントシアニンが目の疲労軽減とピント調整のサポート、ルテインが光からのダメージを和らげる、だそうです。パソコンやスマホを長時間使う時には、ルテインでブルーライトによるダメージから目を守り、目が疲れたと感じたらアントシアニンを補給する、といった感じでしょうか。

 

ちなみにアントシアニンは体の中には存在しないので食べ物から摂取が必要であり、ルテインは体の中に存在するものの加齢で減少するため、年齢が行くほど意識的に摂取した方が良いようです。

 

4.オレンジ

 

オレンジの野菜と言えば人参、人参といえばベータカロチン。ということで、オレンジの植物の代表的ファイトケミカルはベータカロチンです。ベータカロチンは皮膚や粘膜を丈夫にしたり、癌を予防する効果があるとされています。

 

1990年代頃でしょうか、ベータカロチンがブームになりましたが、その後ベータカロチンのみを抽出したものを摂ることはむしろ有害だということが判明しました。(癌のリスクを高めるというメタアナリシスが発表された)全てのサプリが悪いとは言いませんが、やはり自然の形で摂るように心がけることが大切だということを教えてくれたエピソードです。

 

5.赤

 

赤い野菜と言ったらトマト、トマトと言えばリコピン、ということで最後はリコピンの話です。リコピンはカロテノイド(黄色または赤色の色素)の中で最も抗酸化力が高いそうです。

 

更にリコピンは「食べる日焼け止め」と呼ばれたりするほど、肌を紫外線から守ってくれるそうです。トマトはもちろん、すいかもリコピンが豊富です。

 

 

ということで、ご紹介したファイトケミカルは有名どころばかりでしたが、改めて色々な色の野菜・果物を意識的に食べるきっかけになれば嬉しく思います。ちなみに同じ野菜でも色がより濃い方がファイトケミカルの量が多いそうなので、ぜひ色の濃~いのを選んでください😊

 

文:真木