このところ新規のお客様がチラホラ増えておりありがたい限りです。もちろん大雪を乗り越えて通い続けて下さっている常連の皆様には未来永劫感謝です。
数日前のFacebookの投稿で、初回の方がワークアウト第1でどんなにズタボロだったとしても、「あなたにはシャキットは無理です」と言ったことは1度もない
、というようなことを山内さんが書いていました。
実は・・・1回だけあるんです。初回のご予約のお電話で、「普段歩く時に杖を使っている、何かの支えがないと片足立ちになれない」という場合には残念ながらご予約をお断りしているのですが、実際にご来店されてワークアウト第1を最後まで受けられた方で、「ちょっと当店のレッスンは無理かもしれないですね。」とお断りした方がお1人だけいらっしゃいました。
理由は50分間のレッスンの間に、自力で1度も足にレッドコードをかけられなかった、というものです。「なんだそんなことか!かけられないのなら、かけてあげればいいのに!真木はなんと冷酷なんだ!」と思われても仕方がないのですが・・・真木的には「レッドコードを自力で足にかける」という過程も大切なトレーニングだと考えています。
「ファンクショナル・トレーニング」という言葉を聞いたことはありますか?日本語にすると「機能的トレーニング」です。統一された定義があるわけではないのですが、真木のファンクショナル・トレーニングの定義は
スポーツにおいてはもちろんのこと、日常生活においても『使える体』『動ける体』をつくるためのトレーニング方法のこと
こんな感じです。
体が「機能的」ってどういうことでしょうか?例えば画像の内村航平さんとボディービルダーの方、1つ1つの筋肉を見れば、確実にボディービルダーの方が「キレッキレ」な筋肉をしています。では「機能的」な身体をお持ちなのはどちらでしょうか?
「機能的」という観点から見れば、確実に内村さんに軍配が上がると思います。体操選手ほど「使える体、動ける体」を持っている人間はいないと思います。
ではレッドコードのトレーニングはどうでしょうか?ファンクショナル・トレーニングと言えるでしょうか?
答えはもちろんイエスです。レッドコードこそファンクショナル・トレーニングの代表例と言えるのではないかとすら思っています。
マシンで行うトレーニングにも利点はたくさんあります。例えば、トレーニングをしたことがない方であっても、マシンの使い方さえ覚えてしまえば、確実に狙った筋肉を鍛えることができます。画像は大腿四頭筋(前もも)を鍛えるマシンですが、誰がやっても、別にな~んにも意識しないで晩御飯のことを考えながら行っても大腿四頭筋に必ず効きます。
ではファンクショナル・トレーニングはどうでしょうか。マシンによって定められた方向にしか関節を動かさないマシントレーニングとは違って、ファンクショナル・トレーニングでは全身の関節をあらゆる方向へ動かしますので、正しい動きを「模倣できる」という能力が大切になってきます。模倣できなければ、狙った部位に効かないばかりか、関節などを痛める危険性すらあります。そういう意味でファンクショナル・トレーニングは習得に時間がかかります。ただし、正しい動きを習得できたあかつきには、マシンでのトレーニングよりも確実に「使える体、動ける体」を手に入れることができます。
冒頭に「レッドコードを自力で足にかけることもトレーニングの一環と捉えている」と書きましたが、この動作自体がファンクショナル・トレーニングだと思うのです。
シャキットのお客様は足首にレッドコードをかけることくらい当たり前に出来る方ばかりですが、この動作1つを見ても、足を輪っかの高さにまで持ち上げるだけの筋力、バランス力、柔軟性などなど、実はさまざまな能力を総動員して行う動きなのです。
自力でレッドコードに足をかけられるのなら、普段の生活でも立ったまま靴下やズボンを履けると思います。レッスン中も立ったまま重りを足首に巻けると思います。こういう一見小さな動作の積み重ねが「使える体、動ける体」を作っていくのだと思います。
ちなみにお断りしたお客様ですが、「レッドコードをかけることはお手伝いしない」という点をご了承いただいた上で通ってこられています。初回は1回もかけられませんでしたが、先日は4回かけれていました。その方がいつまでシャキットに通われるかは分かりませんし、正直まだまだ道のりは長いと思います。でもやり続けなければ出来るようにはなりませんので、今後もお手伝いはしません。真木の愛の頭つき、ならぬ愛のムチなんです・・・😅
「使える体・動ける体・機能的な体とは何ぞや」を考えていた時に見たある動画をご紹介します。4分間の動画なのですが、残念ながら字幕がありません。
内容は60~80代くらいかと思われる方々が「手を使わないで地面に座って、手を使わないで立ち上がるに挑戦している」というものです。
このテストの元となったのは、ブラジルで行われたある実験です。50代から80代の2000人の被験者を対象に行われ、動作の遂行能力とその後の余命に関連性があるということが分かったそうです。(8~10点のグループは6~7点のグループより余命が長い確率が2倍、5点以下の場合には8~10点のグループより3倍余命が短くなる可能性がある、など)
ちなみに手も膝も地面につかなければ10点満点で、そこから引き算をしていきます。グラつけばマイナス0.5点、手がつくごとにマイナス1点、手と膝がつくごとにマイナス2点だそうです。シャキットのお客様の多くはきっと10点を出せると思います。もし出なかったら?練習すれば良いのです。点数が1点上がると6年以内に死ぬ可能性を20%も下げることができるそうです。
「こんな簡単なテストでは、有り余る自らの体の機能性を十分に活かすことはできない!」という方は、夜寝る時にこんな風にベッドに入ってみると良いかもしれません・・・😆
文:真木
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