「重荷」にどう対処するか

朝、シャキットに来る時に通学中の中学生をたくさん見かけます。中学生たちが横断歩道を渡る姿を見ていつも思うことがあるんです。姿勢が悪い😭!

 

数か月前までは小学生だったと思われる小柄な男子生徒の背中には、その背中には似つかわしくないパンパンに膨らんだリュック・・・当然前かがみになって、頭も前に出ています。楽しそうに話しながら歩いている女の子たちも、学校指定と思われるリュックを背負っていますが、肩も頭も前に出て、背骨は見事な丸みを帯びています。

 

思い返せば、自分が中学生だった頃は学校指定の巨大なボストンバッグで通学していました。大量の教科書やらノートやらお弁当やらを詰め込んだボストンバッグを毎度右肩にかけていたので、いつも左に傾きながら歩いていました。真木は左肩より右肩が上がっているのですが、中学生の頃の通学姿勢の影響でしょうか・・・。

 

ボストンバッグに比べれば、リュックは両肩に荷重されるという点は良いとは思いますが、それでもあの姿勢を見ていると、他人様のお子様のことながら心配になってしまいます。

 

どちらが良い姿勢かは一目瞭然ですね。重いリュックを背負うとどうしても重心が後下方にずれるので、無意識の内にずれた重心に対抗すべく、前かがみになったり、背中や肩を丸めて頭を前に出してしまいがちになります。

 

では、重いリュックを背負った時に左側のような姿勢をキープする方法はないのでしょうか?そんなことはないと思います。対策としては主に2つあるかと思います。

 

1つにはリュックそのものの位置を見直すということです。重心が後下方にずれることが前かがみになる理由の1つですので、できるだけ重心が後下方へ引っ張られないようにすることが大切です。これはリュックの肩ひもを短くし、リュックを高めの位置で背負うことで解消できます。

 

また、2枚目の画像のようなチェストベルトを使うことも良いと思います。リュックが肩からずり落ちないように無意識で肩を内巻きにしてしまうという場合には、チェストベルトを使えばリュックがずり落ちる心配がなくなります。

 

こんな風にランドセルやリュックに後付けできるチェストベルトもあるようです。大人はもちろん、お子さんにも良さそうです😊

2つ目の対策として、リュックを背負う時も筋トレのつもりで背中の筋肉をしっかりと使う、ということを挙げたいと思います。

 

姿勢と言うのは意識してなんぼ、だと思います。たとえリュックが重くても、背中や胴回りの筋肉を使うことを意識すれば、背中を丸めずに綺麗な姿勢を保つことは可能です。

 

画像の筋肉の名前わかりますか?僧帽筋です。後頭部から腰上まで伸びており、背中にある筋肉としては広背筋の次に大きな筋肉です。1つの筋肉なのですが、上の方と下の方では働きに違いがあります。

 

青矢印で示されているように僧帽筋の上の方が働く時には、肩甲骨が上に引っ張られます。反対に僧帽筋の下の方が働く時には、黄色の矢印で表されているように肩甲骨は下に引っ張られます。

 

イラストを見ると僧帽筋は上部の方が面積が大きいですよね?大きいということは強いということになります。つまり僧帽筋の上部は下部より力が強い、ということになります。

 

僧帽筋上部は僧帽筋下部より面積が大きいので、2か所の筋力を比べた時に、

 

僧帽筋上部>僧帽筋下部

 

であっても不思議ではありません。しかし、このバランスが

 

僧帽筋上部>>>僧帽筋下部

 

といった具合に崩れていくと、姿勢に影響が出てきます。虚弱・僧帽筋下部がもたらす姿勢、それが画像のような姿勢です。美しくないですね😭こういう姿勢がお好みでなければ、僧帽筋下部を強くすることが大切です。

 

 

 

 

重さのあるリュックを背負った時に、肩甲骨(肩)を上げたり、肩を内巻きにせずに、なおかつ腰椎を反らせずに上体を直立に保とうと意識すれば、自然と僧帽筋下部は働かざるを得ないですし、胴回りの筋肉も一緒にがんばってくれます。これだけで十分にトレーニングになると思います。

 

重いリュックを背負う時には、「これは筋トレなのだ」と思って、ぜひ綺麗な姿勢を心掛けてみて下さい。

 

文:真木