それでもやっぱり鼻呼吸

少し前のブログに「運動中であっても鼻呼吸がおすすめ」ということを書きました。早速トライしてくださった方がいらっしゃり、「運動中の鼻呼吸はきつい」という感想を頂きました。中には、口テープを貼ってレッスンに挑戦された方もいらっしゃり、チャレンジ精神に感服です。挑戦してくださった皆様、ありがとうございます！！

私自身も気づくと運動中に口呼吸をしていることは多々あります。意識的に鼻呼吸に直すとやはりつらい・・・それであってもやっぱり鼻呼吸をおすすめしたいですし、自分自身も鼻呼吸で運動するクセをつけていかなければと思っています。

前回は一酸化窒素の観点から鼻呼吸の方が優れているということを書きましたが、今回は呼吸と姿勢の関係について考えてみたいと思います。

人間は1日何回くらい呼吸をしていると思いますか？なんと約2万5千回も呼吸しているそうです。運動すれば呼吸の数も増えますので、2万5千回以上という日もあるかと思います。

シャキットのお客様であれば、筋トレの時に「使うべき筋肉を意識する」ことが大切であることは、ご存知かと思います。例えば、お尻を鍛えたいと思っているのに、どんな動きをしても前ももばかりが頑張ってしまうとなると、筋トレをどれだけ頑張ってもヒップアップは一向に叶わず、前ももばかりが強くなっていく😭なんてことになりかねません。

同じことは呼吸にも言えます。呼吸の時にも「働くべき筋肉」というのが存在します。その「働くべき筋肉」が働かないで、「働かざるべき筋肉」ばかりが働いたら・・・しかも1日に2万5千回も😣当然、「働くべき筋肉」は弱くなり、「働かざるべき筋肉」ばかりが強くなっていきます。

姿勢というのは、筋肉の強さ・弱さに大きな影響を受けます。筋肉によって姿勢が形作られているからです。では呼吸の際に、「働かざるべき筋肉」を使い続けた場合は、どんな姿勢になりやすいのでしょうか？それは・・・

こんな姿勢です😭頭が前に出てて、背中の上部が丸まり、お腹がぽっこり出て、腰の反りは強め。この4要素全てがそろっていないにしても、いくつか当てはまるという方は多いのではないかと思います。もちろん呼吸だけがこの姿勢になる原因とは言えませんが、「働くべき筋肉」を使わないで、「働かざるべき筋肉」を毎日毎日何万回も使っていると、こんな風になる可能性があるかもしれませんよ～😱という話です。

呼吸を司る器官と言えば肺ですが、その肺に空気を運ぶ道が「気道」です。気道は一本道ではなく、何度も分岐して「気管」になり、最終的にはイラストの葡萄のような部位「肺胞」になります。

肺胞の直径は約0.3㎜とめちゃんこ小さいのですが、数が多い！約3億個も存在するそうで、肺胞を広げると総表面積は約70～80㎡にもなるそうです。３LDK のマンションくらいありますね～。

肺胞の役割はガス交換です。酸素と二酸化炭素の交換という人体にとってとっても重要な役割を担っているのです。肺胞は表面積が大きいのでガス交換が得意なんだそうです。

イラストを見るとわかるように、肺胞というのは一番奥の方にあります。ガス交換をスムーズに行うためには、取り入れた酸素を肺胞まで届けることが大事なのですが、残念ながら口から取り入れられた酸素は肺胞まで届きにくいのだそうです😭その理由の1つは、「働くべき筋肉」が働かないからです。その筋肉が・・・

横隔膜です。鼻呼吸の場合は横隔膜が正常に上下することで、腹圧が高まり、体幹部分に安定性のある背骨が伸びた理想的な姿勢をとりやすくなります。

一方の口呼吸では、横隔膜の動きは小さく、腹圧も十分に高まりません。体幹部分の安定性は失われ、背骨の湾曲が強まり、上述の4要素を満たすような姿勢になってしまいます。

と書きましたが・・・口呼吸だからそういう姿勢になるのか、そういう姿勢だから口呼吸になりやすいのかは、「卵が先か、ニワトリが先か」のようなもので、正直なところ、よく分かりません😅

いずれにせよ口呼吸だと横隔膜の働きが不十分であるのは確かですし、口呼吸が体に悪いということは否定のしようがない事実です。

口呼吸を直すには、寝る時に口にテープを貼ることがおすすめですが、日中は口テープというわけにはいかないので、舌の位置を繰り返し意識すると良いと思います。舌の正しい位置は、「舌の先が上の前歯のすぐ後ろの歯肉についていて、舌の奥が上あごにくっ付いている状態」なんだそうです。舌が正しい位置にあれば、口呼吸はしづらいはずです。シャキットのレッスンにご参加の際には、舌は正しい位置でお願い致します😆

文：真木