画像の女性のスクワットを見て、「ここを直したら良いのにな~」と思うところはありますか?真木的には膝の位置が気になります。
こちらの画像の女性のように、「膝のお皿」と「足の親指と人差し指の間」を結ぶ線が、床に対して垂直になる形が理想的です。
では、1枚目の画像の女性のスクワットを直すにはどうしたら良いのでしょうか。膝が内側に逃げてしまう原因はさまざまあると思いますが、単純に足幅を狭くしてみたり、足指の向きを少し外に向けてみるという方法もあります。
また他の原因として、ある筋肉が硬いもしくは弱い、ということが考えられます。その筋肉は・・・
矢印が示しているのがその筋肉になります。大殿筋(お尻の1番大きな筋肉)の下に隠れている小さな筋肉たちです。お尻の奥深くにあるので、まとめて深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)と呼ばれたり、股関節の外旋筋などと言われることもあります。矢印は5本しかありませんが、見えない所にもう1つ隠れており、全部で6つの筋肉になります。
股関節の動きは6つあります。そのうち「外」がつく動きが外転(がいてん)と外旋(がいせん)です。漢字で書くと似ているのでややこしいですが、それぞれ別の動きです。
外転は太ももを外に開く動き、外旋は太ももを外巻きにする動きです。
深層外旋六筋はその名の通り股関節を外旋させるための筋肉、つまり太ももを外巻きにするための筋肉です。この筋肉が硬いもしくは弱いと、スクワットでお尻を落としていく時に、太ももを外巻きにすることが出来ず、膝が内側に引っ張られるということが生じます。ということで、ここからは太ももを外巻にきにするのが苦手な方のために、股関節の外旋筋を伸ばすストレッチをご紹介です~😊
レッスン前にこのストレッチをされているお客様をちらちら見かけますので、ルーティンになっている方も多いかもしれません。英語ではPigeon stretch(ピジョン・ストレッチ)、鳩のストレッチと呼ばれています。
確かにシルエットが鳩っぽい?このストレッチをする時に一番気を付けることは、前側の足の向きです。というのも、前側の足の外旋筋を伸ばすので、向きを間違えてしまうと、外旋筋がてんで伸びないという事態になってしまうからです。
1枚目の画像はダメなやり方です。そして2枚目が正しい足の位置です。ダメな方は脛(すね)と足の甲がが床についてしまっていますが、正しくは脛の外側と外くるぶしをつけるようにします。
ちなみに、ワークアウト第2をされる方でしたらお分かりかと思いますが、第2で1番最初にやるストレッチが鳩のストレッチの変型バージョンです。レッスンでは「脛を胸と平行に」という表現をしていますが、脛の外側と外くるぶしをつけると考えていただいても良いと思います。
違う角度から見るとこんな感じです。正しいやり方では、足裏がご自身の方ではなく、外側を向いていますね。
こんな風に脛を床に対して垂直にして膝を立てた状態から、膝を外側に倒していくという方法もあります。
膝が全然床に届かないという場合には、画像のように高さのあるもの(丸めたタオル等)を入れると良いかと思います。慣れてきたら高さを低くしていくと、伸びが強くなります。
30~45秒ほどキープすると良いと思います。余裕があれば、手を床から離してみて下さい。
スクワットをはじめとする下半身のトレーニングで、膝を内側に逃がすことを繰り返すと、膝の関節に負担がかかります。トレーニングで関節を痛めてしまっては、元も子もありません。ぜひ鳩のストレッチを日課にし、柔軟性のある外旋筋を手に入れて下さい😊ちなみに、鳩のストレッチは坐骨神経痛にも良いとされていますので、坐骨神経痛にお悩みの方も試してみて下さい。
文:真木
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