エルヴィスのようにペルヴィスを・・・

人体には260~300個の関節が存在します。開きがあるのは、個人差、年齢、数え方(関節とみなすか否かといった)などによって違いがあるからです。いずれにせよ、200カ所以上も動く部分があるというのは、それだけ人間の体は複雑な動きに対応できる「潜在能力」がある、ということを意味していると思います。「潜在能力」としたのは、必ずしも全ての関節を駆使できていない人は、自分自身を含め、大勢いるだろうと感じるからです。

 

関節の形は全て一緒なわけでなく、部位によって様々な形状をしています。今日はその中でも「球関節」に注目してみたいと思います。

 

 

球関節は上のイラストのように、受け皿と骨の先端が丸くボール状になった骨頭が組み合わさったものを呼びます。球関節の代表例が肩関節と股関節です。(股関節は球関節の1種である臼状関節に分類されることもありますが、話がややこしくなるので、ここでは球関節として話を進めます。)

 

球関節の最大の特徴、それは・・・

 

 

自由度が高い!

 

例えば、肘関節を動かしてみて下さい。なんとも自由度が低いですね~。曲げるか伸ばすかしかできません。90度も曲がりませんし、伸ばす時も「カクン」と止まってしまいます。

 

ところが、肩関節や股関節はどうでしょうか?ありとあらゆる方向に動かすことができますよね?

せっかく高い自由度を持つ球関節なのに、日常生活ではその自由度を十分に発揮できていません。そして、その傾向は股関節で顕著だと思います。

 

私たちが日常生活で股関節を動かすといったら、歩く時くらいでしょうか。よほど変わった歩き方をしない限り、歩く時の股関節は前方と後方への動きしかありません。

 

前後にしか動かさないなんて、もったいない!宝の持ち腐れ!股関節の持ち腐れ!です。

 

ということで、股関節の自由度を失わないために、普段あまりやらないであろう方向に股関節を動かす動きをご紹介します!

 

 

と、本題に入る前に、急に話が変わります。「伝説」という名がふさわしい歌手は歴史上何人かいらっしゃるかと思います。日本なら美空ひばりさんとか、真木のスーパースターであるマイケル・ジャクソンとか。そして、この方も間違いなく伝説ですね。エルヴィス・プレスリーです。

 

私はエルヴィス・プレスリーが亡くなった1977年生まれなので、リアルタイムでの人気のほどは知らないのですが、日本での人気はいかほどのものだったのでしょうか。個人的には、エルヴィス・プレスリーに対する思い入れは特にないのですが、マイケル・ジャクソンがエルヴィス・プレスリーの一人娘リサ・マリーと結婚した時はめちゃくちゃショックを受けました😅

 

エルヴィス・プレスリーの代表曲の1つに「監獄ロック」があります。1957年に発売され、全米チャートで7週間連続1位を獲得したそうです。動画がこちら☟

エルヴィス・プレスリーが腰を振ると、当時の若い女の子たちは黄色い声を上げ、中には失神する子もいたそうです。この骨盤の独特な動き、この動きを可能にしているのが股関節の動きです。

 

骨盤は英語でペルヴィス・・・エルヴィスのぺルヴィス・・・エルヴィスのようにぺルヴィスを動かせるようになるために、この動きをやってみませんか~😄

 

 

1つ目は座って行います。開脚は限界まで開く必要はありません。楽に座れる程度に開いて下さい。動きとしては、上半身をひねっていくようにに見えますが、意識するのは上半身ではなく、股関節です。股関節を「内側に巻く」感じでひねっていきます。(股関節の内旋)股関節に骨盤がついていき、結果として上半身もついていくだけなので、動きのスタート地点はあくまで股関節です。

 

 

次は立って行います。これも見た目には膝を開いたり、内に入れているように見えますが、意識するところはもちろん股関節です。股関節を外にひねる(股関節の外旋)、股関節を内にひねる(股関節の内旋)を繰り返します。股関節の中で、ボール(大腿骨の骨頭)がクルクル回っているのをイメージしながら行ってみて下さい。

 

 

こんな風に上半身のひねりを加えるのもOKです。ただし、上半身はしっかりと骨盤に乗せ、腰部が反り過ぎないよう、腹部に力を入れておいて下さいね。

 

慣れてきたら、ぜひ監獄ロックに合わせて踊ってみて下さい😄

 

文:真木

 

動画で動きを確認したい方は下記をご参照下さい。(字幕はありません。すみません。)最初の50秒くらいは説明になりますので飛ばして下さい。この方のチャンネルはなかなかおもしろい動きが多く、私は時々見るのですが、再生回数はあまり多くないんです・・・😭他の動きもそのうちご紹介したいと思います。