豆で解決

「グリセミック指数」は食品ごとの血糖値の上昇度合いを表す数値です。「GI値」とも呼ばれ、そちらの方が聞き覚えがあるかもしれません。GI値が高いほど、血糖値が上がりやすい食品ということになるのですが、高GI=高カロリーではありません。

 

私自身はGI値を考慮しながら食事をすることはないので、ブログでGI値について書く資格もないのですが、知識として知っておくのは良いかな~と思い取り上げることにしました。

 

上記の画像は、「外食・コンビニ食品」に限定したGI値です。これからGI値について書くというのになんなのですが、個人的な意見としては・・・「コンビニで済ませる時は、GI値など気にしないで好きな物食べればいいのに」と思います。自分だったら、「今日は体のこと考えないで好きな物食べよう!」という日だったら、上記からあんドーナッツとナポリタンを選びます。なんなら載っていませんが、アメリカンドッグも追加しちゃいます。「体のことを考えて、でも上記から選ばなければならない」となったらバナナとマカデミアナッツにします。極力加工されていない物を選びます。皆さんはいかがですか?

 

 

こういうのよくありますよね?コンビニ弁当でもダイエットできる!的な話。こちらの本にも「体質が変わる!」と右上に書いてあります。

 

コンビニ業界の企業努力は本当にすごいものがあるとは思います。その努力には頭が下がりますが、コンビニのような大企業であれば、味や見た目はもちろんのこと、「食中毒を出さない」というのは絶対に死守しなければならないことだと思います。そうなれば、製造から運送、そして消費者の口に入るまでの間に品質を落とさないための努力もされていることと思います。それはどうしても「保存料」や「着色料」といった形で食品に加えられることと思います。(保存料無添加なら代わりにpH調整剤とか・・・)

 

ダイエットや健康のために、低糖質、低カロリー、低GI値を気にしつつ、コンビニで食べ物を選ぶというのは、なんだか根本的に間違っているような気がします・・・。

 

かくいう我が家の息子も、予備校でお腹が空くと近くのファミリーマートでよく納豆巻を買うようです。「納豆だし、海苔だし、体に良いもの選んだ😄」と誇らしげに言うのですが、だったらリンゴでも丸かじりすれば良いのにと私は言うのですが、もちろんリンゴを丸かじりする気はないようです。

 

 

ということで、話がどんどん逸れるのでここでやめますが、「健康」といのは、「糖質」とか「たんぱく質」とか「GI値」とか「カロリー」とか、そういったミクロばかりを追求して得られるものではなく、食べ物の全体像を見る必要があるように感じます。

 

と、散々前置きした上で、「食後の血糖値が急上昇しない」というのは確実に良いことだと思いますので、血糖値の乱高下をできるだけ抑えるためにできるちょっとした工夫をご紹介します。

 

 

「金で解決 ブアイ ヤイ ヤイ ヤイ ヤ~イ♪」というオープニング曲で始まるアニメが昔ありましたが、今ならクレームの嵐かもしれません😅血糖値はお金では解決できませんが、豆なら解決できるかもなんです。

 

 

上のグラフは3つのグループの血糖値の変化を比べた実験です。3つのグループというのは、

 

A.何も食べない

B.おせんべいを食べる

C.大豆バーを食べる

 

です。それぞれのグループの血糖値は上記のグラフの左側に示されています。おせんべいグループが最も血糖値が上がり、次いで大豆バーグループ、何も食べてないグループは当然、血糖値の上昇はありません。

 

これだけ見ても、豆類は血糖値の上昇を抑えてくれるのが分かりますが、この実験には続きがあるんです。3時間が過ぎ、血糖値が落ち着いた頃に、今度は全てのグループに全く同じ食事をしてもらいました。右側のグラフが食後の血糖値がどうなったかを示しています。

 

同じ物を食べたのにも関わらず、大豆バーのグループだけ血糖値の上がり具合が抑えられているのです。この現象は「セカンド・ミール効果(2食目効果)」と呼ばれ、1つ前の食事内容によって次の食事後の血糖値までも影響を受ける、ということです。

 

 

セカンド・ミール効果は豆を食べた時にだけ起こるわけではありません。例えば、上記の実験では、朝食を白米グループと大麦入り白米グループにわけました。昼食には2グループとも同じ食事を摂ったのですが、この実験でもセカンド・ミール効果が見られ、朝食に大麦入り白米を食べたグループの方が、昼食後の血糖値の上昇が抑えられるという結果が出ました。

 

低GI食品には、血糖値の上昇を緩やかにするという作用があるので、豆類に限らず、低GI食品ならばセカンド・ミール効果は期待できると考えられます。

 

 

これからの季節はクリスマスやらお正月やら、「ごちそう」を食べる機会も多いかもしれません。そんな時は、ごちそう前の食事で豆類を摂ったり、白米を玄米にする、もしくは雑穀を加えるなど、低GI食品を取り入れておくことで、ごちそう後の血糖値急上昇を予防できるかと思います😊

 

文:真木