ひまわりは太陽の方を向いて咲きますが、皆様のつま先はどちらを向いていますか?そして膝蓋骨(しつがいこつ、膝のお皿)はどこを向いていますか?
歩いている時、走っている時、座っている時、そしてスクワットやランジをしている時・・・つま先と膝蓋骨はどこを向いていますか?
上の2枚の写真、角度に差はあれど、どちらもつま先が外を向いています。しかし、膝蓋骨はどうでしょうか?バレリーナの方はつま先も膝蓋骨を同じ方向を見ていますが、1枚目の方は膝蓋骨は正面を向いて、つま先だけが外を向いています。
1枚目の写真のように、膝蓋骨とつま先が同じ方向を向いていない方というのは、ご自身は気づいていないかもしれませんが、意外に多いのです。「それの何が悪いの?私はバレリーナじゃないし。」と思われるかもしれませんが、これが実はなかなか重要な問題なのです😣
つま先だけが外側を向いている時、足首ではどんなことが起きているのでしょうか?
1枚目の画像の左側は、つま先と膝蓋骨(見えていませんが)が同じ方向を向いています。右側はつま先だけが外を向いていて、膝蓋骨は正面を向いています。青と白の矢印で表されているように、左は足首の骨が踵(かかと)の真上にあります。一方の右側は、赤矢印で示されているように、足首の骨と踵の骨にずれがあります。
実際に骨がどのようにズレてしまうのかがわかるのが2枚目の絵です。これは右足を後ろから見た絵になります。今度は、左がつま先だけが外を向いた時の足です。右に比べて、距骨(きょこつ、足首の骨)と踵骨(しょうこつ、かかとの骨)の位置関係がずれているのが分かります。
立っている時や歩いている時に体重を支える土台である足首、ここにズレがあれば、当然ながら様々な弊害が及ぶということは容易に想像ができますよね。
つま先だけが外を向いていると、足首への負担が大きいだけでなく、足裏にも問題が生じることがあります。
先ほどと同じ絵になりますが、つま先が外側を向いていると(左)、踵骨の上を通っている水平ではない赤線が示しているように、足の内側に体重が乗りやすくなり、結果、足部のアーチが崩れることがあります。(逆に、アーチが崩れているから、つま先を外側に向けてしまうという可能性もあり、その順序は個々人によると思われます。)
アーチが消失した扁平足は、衝撃吸収の役割を果たす土踏まずが十分に機能できない状態ですので、歩いていて疲れやすくなったり、足裏やふくらはぎの痛みを起こす場合もあります。
歩いている時や走っている時はもちろん、トレーニング中もつま先と膝蓋骨の向きを意識することは大切です。つま先と膝蓋骨の向きを揃える意識を高めるために、おすすめのポーズがあります。それがこちら・・・
バレエでプリエと呼ばれるポーズ(?)です。 画像の男性ほど、つま先を外側に開く必要はありません。大切なのは、つま先と膝蓋骨の向きを揃えることです。
余裕があれば、踵を床につけたまま、膝を曲げていきます。その時も、つま先と膝蓋骨が同じ方向を向いているかを意識しながら動きます。いかがですか?できますか?
横から見た際に、bのようにならないように気を付けて下さい。
つま先は過度に外側を向くことも、過度に内側を向くことも、いずれも理想的とは言えません。膝蓋骨を通る線が、足の親指と人差し指の間あたりを通るのが理想的と言われています。
トレーニング中に膝蓋骨とつま先の向きが正しい位置関係にあるかどうか迷った時には、膝蓋骨から落とした線がどこに落ちるかを確認すると良いかもしれません。
文:真木
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