〇〇は体幹に効く

あるお客様が言われた言葉が頭を離れず・・・今日はそのことについて書きたいと思います。その方がおっしゃったのは、

 

「自転車買ったんです。体幹に効くらしいです。」

 

というような言葉でした。その方が買われた自転車というのは、ママチャリではなく、画像のような形の自転車だそうです。

 

 

 

 

本題に入る前に一言、言わせて下さい。自転車イイですね😄私も自転車に乗るの好きです!早く自転車に乗れる季節にならないかな~と思います!で、本題です。「自転車は体幹に効くのか?!」です。

 

画像のような器具覚えていますか?一時期流行りましたよね。乗馬マシンって言うんでしょうか。私の叔母も持っていました。今、ほこりかぶってます😆

この乗馬マシン、「体幹に効く」と宣伝されてたかと思うのですが、本当に体幹に効くのでしょうか?

 

家電量販店で数回乗った程度の経験しかありませんが、私の感想としては・・・「効くっちゃ効く、効かないっちゃ効かない」です😆

 

 

 

心臓は心筋という筋肉でできています。心筋は筋肉ではあるのですが、不随意筋と呼ばれ、「自分の意志で動かすことができない」筋肉です。見方を変えれば、心臓は私たちが「動かそう」と努力しなくても、勝手に動いてくれますよね。不随意筋だからです。

 

私たちが思い描く「いわゆる筋肉」は随意筋で、本人が動かそうと思わなければ動きません。本人は歩きたいのに、足の筋肉が勝手に動いて、走り出すなどということはありませんよね。それは足の筋肉が随意筋だからです。

 

では、体幹の筋肉は不随意筋でしょうか?随意筋でしょうか?もちろん随意筋です。

 

 

そもそも「体幹とはなんぞや」ですが、体幹って言うとなんだかカッコいいですが、なんのことはありません。胴体のことです。

 

インナーマッスル(深層筋)とかアウターマッスル(表層筋)とかまたまたカッコいい名前がついてますが、そんなのもこの際どうでもいいです。胴体にある筋肉は、前面にあろうと、背面にあろうと、側面にあろうと、「体幹筋」です。

 

体幹筋は随意筋です。なので「動かそうとする意志」があってこそ働きます。

 

英語圏のトレーナーがよく出す指示に、「engage your core!エンゲージ・ユア・コア」というのがあります。エンゲージは色々な意味があるのですが、「参加させる」ということです。コアは体幹なので、「体幹を参加させて!」ということです。体幹の筋肉を「あなたの意志」で参加させる、です。なので能動的に体幹筋が勝手に参加するのではなく、トレーニングをしている本人が意志に基づいて体幹筋を働かせるということです。

 

そうなってくると冒頭の質問の答えはこうなるかと思います。「自転車は体幹に効くのか?」は自転車に乗っている時に、体幹筋を働かせていれば体幹に効くし、そうでなければ効かない。乗馬マシンも同じです。「効くっちゃ効くし、効かないっちゃ効かない」と書いたのは、効くかどうかは、乗っている本人が効かせるか否かにかかっているからです。乗馬マシンで腰を痛めたというクレームが多かったそうですが、そういう方は体幹筋を使わないで、「ただ乗っていた」のだと思います。体幹筋を使わないで、揺れる座面に座っていれば、腰に負担がかかって、腰を痛めても不思議はありません。

 

 

母方の祖母が旭川にいるので、時々、訪ねることがあります。高速を使わないで車で行くと2時間半くらいかかります。元々腰痛はありませんが、さすがに2時間半座りっぱなしだと腰がだるくなるので、途中、体幹を意識して運転をすることがあります。運転中であっても、姿勢を少し意識すれば、体幹筋を使うことは可能です。だからと言って、「運転は体幹に効く」とはならないですよね?言ってしまえば、道具など関係ないということです。

 

これを言うと商売あがったりかもしれませんが、「レッドコードだから体幹に効く」ではありません。確かに、ロープという不安定な物を使うことで、マシンを使った筋トレなどよりは体幹筋に効かせやすいとは思います。だからと言って、「レッドコード=体幹に効く」ではないということです。

 

 

そもそも「体幹筋が使われている感覚が分からない」という方は、咳やくしゃみ、思いっきり笑った時の感覚はわかりますよね?あの時、体幹筋が働いています。たくさん笑ったらお腹が痛くなりますよね?体幹筋が働いた証拠です。

 

 

 

 

 

 

「体幹」や「体幹ベーシック」というレッスンがあるのに、こんなことを言うのはなんなのですが・・・別にこの2つのレッスンだけが体幹強化に特化しているわけではありません。

 

言ってしまえば、筋トレと体幹トレーニングを完全に分けることなどできません。正しい姿勢で行う筋トレは必ず体幹筋が使われます。例えば、画像のようなメニューありますよね?下半身のトレーニングだと思いがちですが、下半身だけでなく体幹の筋肉が使われていなければこの体勢にはなれません。

 

日常生活の動作である座るとか歩くといった単純な動作でさえ、体幹を使うことも使わないことも可能です。

 

要するに、体幹に効くかどうか・・・それは「あなた次第」ということです。

 

自転車をご購入されたI様、ブログをご覧になっているかどうかはわかりませんが、是非、来春は体幹を使って自転車を楽しんで下さい😄また、自転車でご来店される他のお客様も「体幹使ったわ~!」と入ってこられることを期待しております。早く春にならないかな~😊

 

文:真木

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    ナウシカ要素 (土曜日, 20 2月 2021 22:20)

    わたしも自転車大好きです!
     自転車に乗ったからって体幹が鍛えられるわけではないことは、身をもって体験しました。
     以前、写真のようなロードタイプの自転車に乗っていました。その頃よく読んでいた自転車雑誌に、脚だけでペダルを踏むのではなく、胴体の筋肉(何筋かは忘れた)から脚だと思って漕げ!と書いてありました。
     姿勢も前傾ではなく、(確かに横から見ると頭部が前に出ているので、前傾でいいのかな?と思いがちなのですが)みぞおちのあたりまでの背骨は、サドルに対して垂直をキープできる体幹の強さがなくてはなりません。
     わたしはめちゃめちゃ体幹が弱かったので、5、60kmを超える長距離になってくると体幹で体重が支えられなくなり、全部腕にかかって、ものすごい肩こりになったり首の筋肉痛になったりしてました。地面から来る振動も、もう体では吸収できなくなり、全部腕と肩にかかり、腰痛も出てきます。そうなってくると自転車の疾走感や楽しさを感じられなくなるくらい、すごく辛い。
     それから、足の筋肉も、主に前の筋肉だけで漕いでいたような気がします。
    理想的には、太腿の前の筋肉で踏み込む時のパワーだけでなく、ペダルを引き上げる時に、ハムストリングスのパワーを効率的に使うのが燃費の良い漕ぎ方なのだと読んだ記憶があります。(ペダルにガチャンと括り付けられたシューズの場合に話ですけど)
     もしあの頃レッドコードに通っていたら、ハムストリングスをもっと使えて、もっと楽にパワフルに快適に走れていたのかもなあ、と思います。(遠い目)

     早く春になってチャリチャリしたいです。今はママチャリですけど!

  • #2

    シャキット真木 (土曜日, 20 2月 2021 22:51)

    胴体の筋肉から足だと思って漕ぐ!ですか〜、目から鱗です!

    ロードバイクの知識は全くないのですが、前傾姿勢とはまた違うんですね〜、奥が深い!

    ロードバイクに限らず、普通の自転車であっても、歩いている時でも、ハムとかお尻を使うのって、なかなこ難しいですよね。でもこういう大きな筋肉を使えるようになると、楽に動けるようになりますよね。

    もし未来にメーヴェが開発されるようなことがあったら、ナウシカ要素さんなら乗りこなせそう…ママチャリより似合いそう…