今回は2019年10月7日のブログを一部書き換えた内容になります。
副腎皮質ホルモンの1つである「コルチゾール」はストレスによって分泌が増えるため、「ストレスホルモン」と呼ばれています。
ストレスホルモンと聞くと、悪い印象を抱きがちですが、コルチゾールは悪さばかりをするわけではなく、人体に必須のホルモンの1つです。その役割は、肝臓での糖の新生、筋肉でのたんぱく質代謝、脂肪組織での脂肪分解、免疫抑制などがあります。
必要不可欠なホルモンではあるのですが、その分泌量が慢性的に高い状態が続くと、不眠症、うつ病、生活習慣病などの誘因となります。ということで、コルチゾールは適度な分泌量を保つことが重要になります。
ストレスによってコルチゾールの分泌量が増えることが分かっているので、ストレスを抑えることができれば、コルチゾールの過度な分泌も抑えることができます。その方法を6つご紹介したいと思います。
①自然の中で20分
「フロンティアーズ・イン・サイコロジー」という科学雑誌に掲載されたミシガン大学のハンター教授の論文によると、自然を感じられる環境の中で20分間過ごすとコルチゾールの低下が確認されたそうです。(被験者は週に3回、最低10分間を屋外の自然を感じられる環境で過ごし、唾液中のコルチゾール量を測定しました。)
屋外での過ごし方として、スマホをいじらない、読書をしない、ランニングのようなきつめの運動をしない、というルールが設けられました。ちなみにコルチゾール量が一番下がった過ごし方は座っている時とゆっくり歩いている時だったそうです。
自然の中で過ごすと、心が落ち着いて、癒されるような体験は誰でもあるとは思いますが、科学的に見ても本当にストレスが緩和されていたんですね。とは言え・・・冬の北海道で屋外で20分座って過ごすというのは簡単ではありません。次の方法はお家でできますよ😀
②瞑想
瞑想というと宗教的なイメージがあるかもしれませんが、近年、流行っている「マインドフルネス瞑想」と呼ばれるものは、かなり気軽に始められるものです。詳しいやり方等はネットで検索すると山ほど出てきますので、ご興味があれば検索してみて下さい。
瞑想はメリットしかないと言われているくらい、心身に良いもので、外国では医療行為として行われている国もあるそうです。コルチゾールの低下に絶大な効果があるそうです😊
③運動
やはりシャキットとしては、この方法を声高に主張したいと思います😁もちろんレッドコードである必要はありませんが・・・
体にストレスがかかるとコルチゾールが分泌されるので、実は運動をしてもコルチゾールは出るんです。コルチゾールを抑えるために運動するのに、運動によってコルチゾールが分泌されるんでは本末転倒ですよね?
運動でコルチゾールを抑えるようにするにはカラクリがあります。それは運動を「習慣化」することです。定期的・継続的に運動することで、コルチゾールの分泌量がわずかしか上がらない体になり、ストレスに対する抵抗力が高まるんです😄
フィンランドで行われた大規模調査によれば、「週2回以上運動している人はストレスや不安とほぼ無縁」という結果が出たとか!運動って素晴らしいですね✨確かに、わたくし真木も、「学生時代に出会っていたら、ゼーッタイに近寄らないタイプ」の山内と6年以上にわたって一緒に店をやってこれたのは、日々の運動でストレスに強くなったからだと思います😂
④睡眠
な、な、なんとたった一晩、睡眠が不足しただけで、コルチゾールは100%以上増加し、その値は24時間経っても45%ほども高いままだとする研究結果があるそうです。
厚生労働省が2015年に行った調査によると、平均睡眠時間が6時間未満の成人は4割にも達するとか!コルチゾールが過剰に分泌されないためにも、7時間睡眠は是非とも確保したいですね。
⑤プロバイオティクス
プロバイオティクスを習慣的に摂取している人はコルチゾール分泌量が低いとする研究がいくつもあります。「プロバイオティクス」についてのブログも書いた記憶があるので、そのうち、そちらも再掲したいと思っています。
プロバイオティクスは発酵食品に多く含まれています。味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、甘酒、ザワークラフトなどなど。日本には発酵食品がたくさんありますね!日本人で良かった😊
⑥人に優しくする
「愛情ホルモン」と呼ばれる「オキシトシン」は脳の下垂体から出るホルモンで、妊娠・出産時に大量に分泌されます。
オキシトシンにはコルチゾールの分泌を抑える働きがあるそうです。そう聞くと、是非ともオキシトシンを出したいところですが、妊婦さん以外の女性や男性がオキシトシンを分泌させるには、どうしたら良いのでしょうか。その方法が「他者への感謝の気持ちや思いやりの気持ちを持つ」です。ありがたいことに、実際に行動として表さなくても、頭の中で他者を思いやる思いを持つだけでも、効果があるそうです。ドラえもんが言うように、「いじわるされるたびに親切にする」のは、私のような器の小さい人間には実行が難しいですが、頭で想像するくらいなら、もしかしたらできるかもしれません・・・😓
自分のストレスを抑える方法が、自分自身のことを考えるのではなく、他者を利することを考える、だなんてなんだか不思議ですが、神秘的な感じがします。神様は粋な世界を作ったもんだな~と思います。
ということで、6つの方法をご紹介いたしました。冒頭にも書きましたが、コルチゾール=悪ではありませんが、「慢性的」な過剰分泌は心身に悪影響を与えることは間違いありません。「慢性的」な状態を改善するには、改善策を「継続的」に行う必要があります。週に1回だけ納豆を食べるとか、10日に1回激しく運動するとか、ごくまれに人に優しくする・・・では効果は期待できません。ストレスを感じている方は、6つのうちの1つだけでも是非、習慣にしてみて下さい。
文:真木