体で気になる部位っていろいろありますよね。中でも、「お腹が気になる」という女性は多いのではと思います。体の中心にあり、自分でも見える所なので、なおのこと気になるのかもしれません。「お腹のお肉を取るにはどうしたらよいか」という質問はよく受けます。答えは、現時点でお腹のどこにどの程度のぜい肉がついているかによります。
上記はネットで見つけた画像です。どちらの女性も「お腹が気になる」と仮定して・・・1枚目の女性が行うべき対策は脂肪を落とすことです。お腹は鏡に映る所なので、お腹「だけ」もしくはお腹が「一番」気になるかもしれませんが、この女性の場合はそもそも胴回りが厚く、腰回りや背中の方にもぜい肉があります。このブログでも時々言っていますが、局所的に脂肪を落とすことはできません。言い換えれば、お腹のぜい肉「だけ」を取ることはできません。体全体の脂肪を落とすしか、お腹のぜい肉を取る方法はないのです。体全体の脂肪を落とすには・・・残念ながら、運動のみでは難しいのです。脂肪を落とす方法は食事を変えることです。(どのような食事というのはまた別の機会に)1枚目の女性のようなお腹の方は食事を変えない限り、腹筋運動を毎日100回行ってもお腹が凹むことはありません・・・😭
では2枚目のタイプの方はどうでしょうか。これは30代以降の標準体型~細身の女性によく見られます。体の他の部位にはさほどぜい肉が付いているわけではないのに、下っ腹の辺りだけポッコリ出ている。腹筋が特段に弱いわけでもないのに(実際、写真の女性の腹筋はうっすら縦線が見えており、それなりに筋力は維持されていると思われます)、なぜか下腹部だけが出ているタイプです。ここにだけ脂肪が集まっているのかというと、そうではないと思われます。
弱くなった筋力は重力に負けて落ちてきます。お尻がイメージしやすいと思いますが、プリっと上がっていたお尻も鍛えることなく年を重ねていくと、だんだんと下がり太ももとの境目が分からなくなっていきます。筋肉と同じように内臓も下垂します。二本足で歩く人間は常に重力によって下方向へ引っ張る力が加わっていると考えれば、徐々に内臓が下がるのは致し方ないことなのかもしれません・・・😭
2枚目の女性のような標準~細身の体型の方であれば、腹筋運動をすることで、お腹がうっすら割れてくるということは比較的簡単だと思います。そんな方であっても通常の腹筋運動では下腹部に効かせることは難しく、画像のように腹筋の上部はそこそこ締まっているのに、下の方だけが出るとういうことはよくあります。
ということで、今回は2枚目タイプの方におススメの下腹部に効かせる腹筋運動のご紹介です。もちろん1枚目タイプの方であっても、脂肪の奥にある筋肉を鍛えることは大切ですので、脂肪を落とすことと並行して挑戦してみてください。
1枚目がスタートの姿勢です。両膝を90度くらいに曲げ、骨盤の真上に膝を持ってきます。
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勢いをつけないで、尾骨と骨盤を床から浮かせ、お尻の下に両手を滑りこませます。
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骨盤を下ろし1枚目の姿勢に戻ります。
①両脚を振り上げない、②腰ではなく下腹部を意識する、③勢いをつけないでゆっくり動く、の3点に気を付けながら、30秒くらい行って下さい。下っ腹がつらくなれば、正しくできている証です。
手をすべりこませるのが難しい、手に過剰に力が入ってしまうという場合には、手は下腹部に充てて行ってもOKです。
ところで、画像のような器具はどうなのでしょうか?という話が今日、ちょうどあるお客様と話題に上がったので、一言・・・
こういった器具を見たことありますよね?お腹や太もも、腕などに貼って、筋肉に電気刺激を与えて鍛えるというものだそうです。
私自身は試したことがないので、「絶対に効果ありません!」とまでは言うつもりはありません。ただ、効果が出るか否かは、現在のお腹の「具合」がどんなものによるかと思います。
上述の1枚目の画像の女性のようなお腹にこれを貼ったところで、その電気刺激は脂肪の奥にある筋肉に届くのかな?という疑問を感じます。また、仮に奥にある筋肉に刺激が届いたとして、上にある脂肪がなくならなければ、見た目に大きな変化はないのではと思われます。
1枚目のようなお腹に貼ってもさそどの効果はなく、2枚目のようなそもそも脂肪がほとんどないお腹に貼れば、更に筋肉が強化される、そんな気がします。あくまで私の推測ですが・・・
ちなみに2020年3月31日の朝日新聞デジタルの記事にこんなのがありました。
「ベルトを巻くだけで腹筋が鍛えられる」などとして痩身(そうしん)効果をうたい、健康グッズを販売していた通販会社やメーカー計4社に対し、消費者庁は31日、合理的な根拠がないとして景品表示法違反で再発防止などを命じる措置命令を出した。命令を受けたのは、オークローンマーケティング(名古屋市)▽ディノス・セシール(東京都中野区)▽プライムダイレクト(名古屋市)▽ヤーマン(東京都江東区)の4社。発表によると、オークローンマーケティングはテレビ番組「ショップジャパン」、ディノス・セシールなどは自社サイトやテレビ番組で、腹部に巻いたり、張り付けたりして使うEMSと呼ばれる機器を計6機種を販売。数人のモニターを登場させ、「マイナス19・6センチのお腹引き締めに成功」などと、電気刺激によって腹部が鍛えられることによって痩身効果が得られるような宣伝をした。消費者庁はその効果の根拠を調べたが、各社が提出した資料について、サンプル数が少なく一般的な効果が証明されているとはいえない▽食事制限など体重減少のその他の要因が排除されていない――などと判断。違法な表示にあたるとして、消費者への周知徹底や再発防止策を講じることなどを求めた。表示が違反とされた商品会社は以下の通り。
「スレンダートーン アブベルト」(オークローンマーケティング)、「クワトロビート」「TBCスレンダーパッドBE」(ディノス・セシール)、「バタフライアブス」「バタフライアブスディープテック」(プライムダイレクト)、「クワトロビート」「トルネードRFローラー」(ヤーマン)
上記の会社の営業妨害をしたいわけではないのですが、「痩せる」はもちろんのこと、「体力をつける、健康になる」というのは楽して手に入るものではないと思います。『学問に王道なし』という言葉があります。人間はどうしても、何かを学んだり、技術を身につける時に、少しでも効率よく楽して習得したいと思いがちです。でも実際には楽して学べるものなない、近道はない、というのがこの言葉の意味です。コツコツやるしかないということです。
学問に限らす、トレーニングや健康維持にも同じことが言えると思います。「楽して痩せる、楽して鍛える」は存在しないのだと思います。シャキットのレッスンはキツイとよく言われます。お客様に鬼!と言われたこともあります😅でもそれもこれも、お客様に「健康になってほしい、理想の体を手に入れてほしい」という愛の心なんです😁ちなみに山内は皆様が苦しむ顔を見るのが好きだと公言しておりますので、あの人こそ本当の鬼だと私は思っています。
文:真木