「脳卒中は動脈硬化で起こる」
「癌は遺伝子の変異」
「アルツハイマーは脳の委縮」
「アトピーは皮膚の病気」
「糖尿病はインスリンが足りない」
こんなふうにそれぞれの病気にはそれぞれの原因・症状があり、共通点はないように思いますよね?病院に行く時も、内科、脳神経外科、神経内科、皮膚科というようにそれぞれの症状に応じて違う科を受診します。ところが、近年、あらゆる病気の「引き金」になっているものがあると考えられるようになってきました。それが「慢性炎症」です。
足首を捻挫して足が腫れて熱をもつ、蚊に刺され赤み・痒みが出る、これは「急性炎症」です。急性炎症は体を守るための防御反応で、正常な「治療プロセス」です。急性炎症は時間が経てばおさまります。
一方の慢性炎症は、原因を排除しない限り、時間が経っても炎症はおさまりません。慢性炎症で恐ろしいのは、それ自体の症状は比較的軽く、自覚症状がないことも多いため、気づかないうちに症状が悪化し、それがさまざまな病気の引き金になるということです。
小さな火も消火しなければいつか大火事に・・・
ご自身の体の中に大火事の元になりかねない、小さな炎がくすぶっていないかを確かめる手がかりとなるものがあります。それが「CRP/C reactive protein C反応蛋白質」です。C反応蛋白質は体内で炎症反応や組織の破壊が起きている時に血液中に現れるタンパク質です。CRP値が高いほど炎症が強いということになります。
CRPは一般的な血液検査で計測されます。正常範囲は0.3mg/dl以下、軽い炎症が0.4~0.9、中程度で1.0~2.0、それ以上の値は中程度以上の炎症が疑われます。
一番下にCRP値が記載されています。
じゃがいもの摂取がCRP値に与える影響を調べた研究がありましたので、ご紹介します。
無類の芋好きの私からしたら、とても興味深い研究なのですが、じゃがいもに絞ったというのは、なかなか珍しいというか、しょうもないと言うか・・・
被験者には蒸かしたじゃがいもを毎日1個、6週間にわたって食べてもらい、CRP値を計りました。まずはいわゆるふつ~のじゃがいもを食べてもらったところ、図のようにCRP値の上昇が見られました。具体的な品種はわからないのですが、中身が白っぽいじゃがいもなので、「男爵」や「メークイン」などが当てはまると思われます。
次に黄色っぽいじゃがいもを食べてもらったところ、CRP値の上昇は白いじゃがいもより抑えることができました。黄色のじゃがいもは「インカのめざめ」あたりが当てはまるのではと思います。初めてインカのめざめを食べた時にはあまりの美味しさに衝撃を受けました・・・
では紫色のじゃがいもはどうでしょうか?お~!CRP値が下がっていますね~!
他の研究では紫色のじゃがいもは血圧を下げる効果があったとするものもありました。
紫色のじゃがいもでCRP値が下がるのは、抗酸化物質であるアントシアニンの作用と考えられます。
石狩にある「JAとれのさと」ってご存知ですか?シャキット近辺にお住まいの方だと、ちょっと遠いですが、私は麻生の実家から15分くらいで行けることもあり、休みの日にはちょくちょく行くのですが、ここ、じゃがいもの種類がすごいんです!
そこで初めて見つけた「シャドークイーン」というじゃがいもがとっても美味しかったんです~。
シャドークイーンは北海道生まれで、家庭菜園でも育てることができるくらい、栽培のしやすい品種だそうです。
スーパーではあまり見かけたことがなかたシャドークイーンですが、先日、マックスバリューにありました!
じゃがいも食べるなら、アントシアニンたっぷりの紫色のじゃがいもがおすすめですよ~!
そう言えば・・・紫色の野菜は体に良いだろうと思って、紫人参、紫キャベツ、シャドークイーンと鶏肉を入れたスープを以前作ったことがあるのですが、鶏肉が青く染まって、それはそれは恐ろしい魔界の食べ物みたいなものが出来上がり、それ以来スープはトラウマです。
紫色の野菜をおいしく食べる方法、どなたか教えて下さいね~!
文:真木
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